フランスの「Psychologies」誌がまとめた7点は下の通り。
精神分析医Jean-Michel Hirt氏のコメントを参考にすれば、幸せな生活へのヒントが見つかるかもしれません。
幸せな生活への7つのヒント 幸せな人の周りには幸せな人がいる
幸せな気分というものは周りに伝わるものですから、不平不満ばかりこぼす人に囲まれているよりも、幸せな人のそばにいる方が、安定した精神で過ごせそうです。
とは言っても、困難な状況で喜びが見つけられないわけではないと、Hirt氏はコメントしています。
(難しい状況において)思考することにより、人は多くの満足感を得ることができる。人間関係における幸せは、波立ちのない静けさや、緊張やいさかいのないところにあるわけではない。
(Psychologiesより翻訳引用)
これを読んで、フランスでよく言われる言葉「La vie n'est pas un long fleuve tranquille(人生は長く静かな河ではない)」を思い出しました。
映画の題名にも取り上げられたこの言葉には続きがあり、それは「c'est une montagne à gravir(よじ登る山である)」というものです。
山をよじ登ることで得られる幸せもあるということなのでしょう。
ダメージを受けたとき、それを跳ねかえす回復力を養う
心の折れるようなことがあったとき、その場にとどまらずに、起き上がる力は必須です。ただしHirt氏によれば
急いで立ち上がらず、何が良くなかったのか考える時間を持つ
(Psychologiesより翻訳引用)
ことも大切です。
幸せでいられるよう自ら行動する
ではどういう行動をとるかについてのアドバイスは下の通り。
幸せのレシピ本を読んでそれを実行するのではなく、自分自身をよりよく知り、どうすればもっと幸せに感じることができるのか自問することが大切。
(Psychologiesより要約引用)
幸せな人はみな何かボランティア活動をしている
誰かの役に立つと思えることは、嬉しいものです。
そういえば子供の頃は、プレゼントは断然もらうのが嬉しいと思っていたのに、年とともに、あげる喜びを意識するようになりました。Hirt氏は
加えて自分自身が開かれていれば、自己満足にとどまらず、他愛主義に高めることができるだろう
(Psychologiesより要約引用)
と指摘しています。
物事のよい面をみる
よく、コップに半分入った水を見て、「半分しかない」と思うか「半分ある」と思うかで、悲観主義と楽観主義の違いを説明しますが、ないものではなく、手の内にあるものを数えることはポジティヴ思考の基本です。
気持ちの切り替えができる
自分が自分自身であるためには、外向き顔をスイッチオフして、内側に立ちかえってみましょう。
その方法としては、瞑想や夢想、芸術の実践(楽器を弾いたり、絵を描いたり)、身体や気持ちに耳を傾けるなど。大切なのは、娯楽や気晴らしに走らず、定期的に自分自身に立ち返る時間を持つことだ。
(Psychologiesより翻訳引用)
スピリチュアリティを否定しない
フランス語では、キリスト教や仏教もスピリチュアリティに含まれます。初詣をしたり、瞑想を試みたりする開かれた意識と言えばいいでしょうか。Hirt氏も
物質主義のみの人生は、幸せに通じにくい。お金や快適さは、手段であって、目的ではないからだ。
(Psychologiesより翻訳引用)
と述べています。
ただし、祈りも瞑想も薬ではありませんから、それをすれば幸せになれるというわけではないようです。これは、上に挙げたどの項目にも当てはまります。
こうして並べてみると、結局は、自分の内面をしっかり見つめる注意深さと勇気が、幸せな生活への鍵となるように思えました。
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