そろそろ春だというのに、年末年始に加速した冬太りが、今だに解消できない方も多いはず。「太る」とは、カラダのなかの余分なものを、何らかの原因でうまく排出することができなくなった結果です。
太る原因には様々な要因、様々な改善策がありますが、「漢方」では大きく分けて2つの太り方のタイプがあります。
ひとつは、カラダに熱がこもってしまう「熱タイプ」、そしてもうひとつは、冷えなどの症状がある「寒タイプ」があります。このふたつタイプの特徴、改善策を知って、ぜひ、冬太り解消に役立ててください。
●熱タイプとは?
体内に熱がこもりやすいため、体内の水分が消耗することで、腸をうるおすことができなくなり便秘になりがち。また、熱によって水分が変化し、巡りを妨げる余分な水となってカラダに溜まってしまうため、いわゆる水太りのような感じで体重が増えてしまうタイプ。
症状の特徴をチェック!
□太鼓腹
□美食過食傾向
□油濃いものが好き
□冷たいもの好き
□高血圧でのぼせや肩こりがある
□赤ら顔
□胃熱
□口臭
□吹き出物
□体重の増減が激しい
□声が大きい など
<症状を改善する食べ物>
・カラダを冷やす食材
大根/ゴボウ/白菜/白ごま/水菜/夏野菜/アロエ/パイナップル/バナナ/イチジク/こんにゃくなど
・カラダに不必要な水分を排出する食材
はと麦/緑豆/サトイモ/海藻類など
便秘を伴いどうしても改善できない場合は、便秘を解消する生薬「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」や「大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)」が配合された市販の漢方薬で一時的にサポートするのも手です。
<漢方薬>
・ロート和漢箋防風通聖散(防風通聖散ベース)
・コッコアポA、新コッコアポS(防風通聖散ベース)
・タケダの漢方便秘薬(大黄甘草湯ベース)
●寒タイプとは?
消化機能の低下により、カラダを温める作用がある血液を作り出すことができず、カラダに余分な水分が溜まっている状態が停滞することにより体重が増えてしまうタイプ。
症状の特徴をチェック!
□むくみ
□冷え
□上半身は華奢なのに下半身が太い
□筋肉にしまりがないぽっちゃり肥満
□体重の割に体脂肪が多い
□汗が出やすい
□疲労感
□カゼなどをひきやすい
□カラダが重い
□不眠多夢
□食が細い少ない など
<症状を改善する食べ物>
・カラダを温めてくれる食材
穀類/イモ類(サトイモは、カラダの余分な水分も排出してくれるので積極的に取りたい食材)/羊肉/鶏肉/エビ/鮭/鯵
・カラダの血を補ってくれる食材
ほうれん草/ニンジン/落花生/イカ/ぶどうなど
・カラダに不必要な水分を排出する食材
はと麦/とうもろこし/あずき/冬瓜など
さらに、カラダのむくみの原因である水分代謝の解消、消化吸収機能の改善の代表的な漢方薬として「防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)」が配合された市販の漢方薬で一時的にサポートするのも手です。
<漢方薬>
・ロート和漢箋防己黄耆湯(防己黄耆湯ベース)
・コッコアポL(防己黄耆湯ベース)
年末年始の冬太りは、食生活の見直しや、リフレッシュする時間をもうけることで、わりあい短期間で改善に向かう傾向にある、「熱タイプ」の方が多いと思います。でも、油断は禁物!
ライフスタイルがそのまま常習化してしまうと、粘り強い体質改善を必要とする「寒タイプ」を伴う肥満体質になってしまう危険性が。そうなる前に、早めの冬太りの改善を目指したいですね。
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photo by Thinkstock/Getty Images
text by 余慶尚子(ビューティーコンサルタント/漢方養生アドバイザー)
大手広告代理 店・外資系企業勤務を経て、2007年より美容家へ転身。女性が年齢を重ねるごとに、より魅力的に過ごせるライフスタイルを提案。 その柱として『美巡』(ビジュン)をポイントとしたオリジナルメソッドなどがあり、「漢方」と「美・健康」を絡めた内容が好評。ま た、広告宣伝・SP業務に長年携わっていた知識と経験を活かし、PRコミュニケーションアドバイザーとしても活躍中。著書に「美巡ブラシエステ」(中央公論新社)。
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