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長野に暮らす生活芸術家たちから学べること

2016/01/21 12:30 投稿

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日本一の長寿県として有名な長野県は、日本でもっとも多い35の村がある県でもあります。その村々で、自然と自分の声を聞きながら豊かに暮らしている、人として理想的なライフスタイルを送る14人のインタビューを集めた本が『生活芸術家たち 長野インタビュー』(セルフドクターズクラブ 村ぐらし研究会 編著/ライフデザインブックス)です。

「モノ」がないことを楽しむ暮らし

同書に登場する14人に共通すること、それは、それぞれ異なる生業や暮らし方をしているにも関わらず、一様に物質的ではなく、精神的な豊かさの中に本当の「幸せ」を見いだしていることです。「モノ」に支配された暮らしではなく、逆に、無いことを楽しんでいるようでもあります。

たとえば、土のある暮らしを求めて塩尻市に移住した山村まゆさんは、野で育った草花の美しさやたくましさを引き出すアレンジメントを得意とするガーデナー。

4歳の子どもと古民家に暮らす山村さんは、若い頃にスイスでファームステイをした際、ステイ先のお父さんから言われた「君は芸術家だ。誰にでもできる仕事はやらなくていい。君にしかできないことをやれ」という言葉で、今の自分があると語っています。

正解はない、だから変わることを恐れない

2009年に名古屋から伊那市へと移住し、レストラン「プチマルシェ」をオープンした大竹明郁さん・美保子さんは、広大な土地で山羊や鶏、犬と共に暮らしながら、野菜やきのこを育てる生活を送っています。

僕たちは、暮らすのを山にし、遊びに行くのを都会にしました。そのほうが調子よくいられたんですね。僕たちと逆の生活を選ぶ人もいるでしょう。どちらが正解というのではない

生活芸術家たち 長野インタビュー』p.100より引用

暮しと遊び、オンとオフをしっかりと切り替える。そんなところに、メリハリのある豊かなマインドが宿るのかもしれません。

長野に暮らす生活芸術家たちの暮らしぶりから、その土地に根を張りながらも、新しいものを受け入れ、変わることを恐れない強さとしなやかさを感じます。彼らの「幸せ」の捉え方と生き方は、都会で暮らす私たちにとってもお手本となる気がします。

[生活芸術家たち 長野インタビュー]

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