あげればキリがない自分の嫌なところ。性格だから、と諦めている人も多いかもしれません。しかし、これらはすべてただの心の癖、と話すのは、LAVA Happy Projectの椎名慶子さん。
自分の嫌な部分や感情をなくすには
「本当に大切なものを大切でないと思ったり、人に対して劣等感を抱いたりなど、じつはすべて自分が思い込んでいるだけ。性格ではなく心の癖だからこそ、直すことができるんです。それには、心を"良い感覚"になるべく多く触れさせ、その"良い感覚"の状態を心に覚えさせればいいんです」(椎名さん)
心をかんたんに良い感覚に触れさせる方法として、椎名さんが提唱しているのが「瞑想」です。なんだか信じがたい気もしますが、スティーブ・ジョブズやイチロー、ミランダ・カーなどの著名人のほか、TwitterやFacebookなどの企業、最近では医療やスポーツの場でも瞑想を取り入れるほど、注目されている方法のひとつです。
とはいえ、私も瞑想をやったことがありますが、なかなか「無の状態」になるのが難しく、結局「瞑想してよかった!」と思った試しがありません。
「何も、あぐらをかいて目をつむって座ることだけが瞑想の方法ではないんですよ。インドヨガの考えでは、何かに没頭することで心がすっきりするこのサイクルを『瞑想』と言います。目の前のことに集中することが大事なので、ろうそくを見続けたり、人によっては料理をするのも瞑想になります。もちろん、立ったままでもOKです」(椎名さん)
たしかに、先日鍋を焦がしてしまい、必死になって焦げを落としていたのですが、洗い終えたあとに心がすっきりしました。椎名さん曰く、この心の"良い感覚"を何度も繰り返すことで、今度は、このすっきりした心の状態が癖になるんだとか。
「常に心が落ち着いた状態でいれば、たとえば過去のトラウマも『巻き込まれた自分』ではなく、『あのとき、こういうことがあった、でもそれはもう終わった』と、出来事と自分との間に隙間をつくることができるようになります。同様に、怖いと思っていたものが怖くなくなったり、ストレスだと思っていたことがストレスじゃなくなったり。瞑想をすることによって客観的に大きな視点でものごとを見ることができるようになるんです。人生がもっと気楽に、もっと色々なことを楽しめるようになりますよ」(椎名さん)
初心者向け。かんたん瞑想レシピ
1.自分がいちばん心地よいと感じる姿勢になる
... おしりの位置や足の場所など自分がいちばん心地よいと感じられる場所に置きます。このとき、ダラッとしすぎてしまうと、体が眠りに入っていると勘違いして しまうので、胸を高く、頭のてっぺんで空をさわるような気分で背筋はスッと伸ばします。目を軽く閉じ、口元は軽く微笑んでおきます。
2.鼻の奥に意識を向けてゆったりと鼻から呼吸をする
... まずは、心の中で1〜4までカウントしながら、鼻から息を吸います。同じく心の中で1〜4までカウントしながら、息を止めます。今度は1〜6までカウント しながら、息を吐きます。これを3回行います。カウントは「なるべくゆっくり呼吸ができている」と感じられれば自分のペースでOK。
3.最後に感謝したいことを3つ挙げる
...呼吸をして心が落ち着いてきたら、心の中で3つ、今、感謝したいことをつぶやきます(例:「天気が良いことに感謝します」「おいしいご飯が食べられたことに感謝します」など)。感謝をつぶやいたあとは、自分の気持ちのいいタイミングで目を開いて終了です。
この3つの工程で大体1〜3分くらい。呼吸は基本は3回ですが、心が落ち着くまで何回でも続けていいそうです。穏やかな落ち着いた心の状態を癖づけるためにも、まずは3週間、この瞑想を行うといいそうです。
瞑想中に雑念が消えない、じっとしていられない人は?
ポイントは、瞑想中に色々な考えごとが出てきても、無理に消そうとせず、「こんなことを感じているな〜」と思うだけでそのままにしておくこと。また「どうしても体が落ち着かない」「黙って座ってられない」という人は、運動のエネルギーが高い人なので、軽く運動してから行うのがいいそうです。
そして何より大切なのが、けして無理をしないこと。眠たいときは体が睡眠を欲しているので、まずはゆっくり眠ってから瞑想を行うことが、効果を実感するために大事だとか。
これまで、どうしても雑念が頭に浮かんできてしまっていたのですが「それでもいい」というアドバイスを受け、瞑想がとても身近なものになりました。新しい年をすっきりと輝かしい気持ちで迎えるためにも、お部屋の大掃除と合わせ、心の大掃除も始めたいと思います。
お話を伺った人:椎名慶子(しいな・よしこ)さん
日本最大規模のホットヨガスタジオLAVAの創業インストラクターとして数々の人気プログラムを開発。全米ヨガアライアンス取得後、瞑想を使ったヒーリングメソッド・シータヒーリングのインストラクターとして最高の称号「サイエンスインストラクター」を取得。一人一人の毎日が豊かに喜びに満ちることをテーマに「Uttal yoga&healing school」を主催し、企業での人材育成を行うなど、多岐にわたり活動。
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(マイロハス編集部/林)