そんなお手軽で便利なユニクロ。実は、エコなアクションにも積極的に取り組んでいます。
2011年からスタートした、着終わったユニクロ製品をリサイクルする「全商品リサイクル活動」では、累計1,900万もの服が集まりました。そのうち使用可能な75%の服が世界各地に届けられたのです。
そして今年ユニクロは、2020年までに製品の生産、流通など全ての過程で有害化学物質の使用を全廃することを発表しました! 有害性が明確でなくとも、疑わしいものもすべての化学物質を対象とするという徹底ぶり。特に発ガン性が指摘されているパーフルオロカーボン類という物質については16年の7月までに使用をやめるという具体的な指標も提示しています。今年の4月末には、はやくも有害化学物質のリストと監査過程を公開するそうです。(※危険化学物質の排出撲滅に向けた取組み)
これは国際環境に取り組むNGOのグリーンピースの「デトックス・キャンペーン」に同意したことから始まったもので、なんと日本初! また、H&Mやリーバイス、プーマやナイキなどに続き、世界でもまだたったの12社しかないとのこと。ユニクロは、グローバルリーダーそして日本国内のロールモデルとなりそうです。
有害化学物質は、人に直接害が懸念される以外に、生産工場の排水や家庭で洗濯水から流れ出ることで水害につながってしまう危険も含んでいます。ファストファッションを支える化学合成された染料(全てが有害とは限りませんが)は、色持ちの良さやカラーバリエーションが多いなどの利点があり、コストも安くすみます。しかし考えてみれば、果たしてそんなに多くの色の服が必要なのか? 本当に色落ちして困るの? という疑問が湧いてきました。
今回のユニクロの取り組みは、過程も随時発表されるそうなので、今後も要注目です。また、便利だからといってついつい買ってしまう消費者側も、地球のためにできることはまだある、と考えるきっかけになりました。
[ユニクロ]
photo by Thinkstock/Getty Images
(若松真美)