言葉遣いに気をつけるのは大人として当然のたしなみですが、そのうえで「美しい発声」を身につけることができれば、さらに印象のいい女性になれるのではと考え、『美しい声で日本語を話す』(平凡社新書)を手に取りました。
発声は想像以上に難しい
暗い感じ、重い感じの声だと、相手には陰気くさく、悲観的なイメージになります。(中略)逆に明るすぎる声、軽々しい声の人というのも、時と場合によっては場違いな印象を与え、軽蔑されることがあります。
(『美しい声で日本語を話す』P157~P158より引用)
暗すぎるのも明るすぎるのもよくない。声の出し方は想像以上に難しいようです。
女性の場合はとくに「高い声=女性らしい声」と考えがちですが、じつはこれも間違いなのだそう。以前ボイストレーニングを受けた際、講師の方が「高い声というのは、キンキンして聞き取りづらいこともある」と言っていたのを思い出しました。
口を横に開くことで明るい音色に
では、声の音色を変えるためにはどのようにしたらよいのでしょう。同書によれば
口の開きを左右方向に広げ、上下方向には狭くし、舌の前方が盛り上がるようにする
(『美しい声で日本語を話す』P157より引用)
と、明るい音色をつくれるとあります。簡単に言うと、口を縦ではなく横に広げるよう意識して発声するということ。
実際に「アイウエオ」と発声してみるとよくわかりますが、口を横にして発声する「イ」の音は明るく聞こえ、逆に口を縦に広げて発声する「ウ」「オ」はこもった暗い音に聞こえます。
自分の声や話し方を変えたい場合は、まず口の開き方を意識してみるのもいいかもしれません。
言葉遣いや会話の内容だけでなく、「発声」も話し方のひとつ。自分の印象を左右する大きなポイントなんだとあらためて実感しました。
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