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ミルキーウェイの中をゆく。美しく安全を考えたプロジェクト

2015/10/26 22:00 投稿

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夜の8時でも明るかった夏に比べ、陽が落ちるのが早くなり、すぐに真っ暗になってしまうこの時期。自転車で通勤する人たちの安全を守り、自然にも優しく、かつ美しいものを作ったオランダ人のデザイナー、ダーン・ルーズガーデ氏の提唱・実用化させた「テクノポエジー」というコンセプトが話題となっています

ミルキーウェイの中をゆく

「テクノポエジー」とは、最新技術を使い(テクノロジー)、しかも叙情感あふれるアート作品(ポエジー)を創りだす氏の、いわばポリシー。例えば最近のプロジェクトである<ヴァンゴッホの道>は自転車道のアスファルトの上に発光する塗料の塗られた石が混ぜ込んであり、キラキラ。電気を使わずとも十分に足元を見るには明るいその歩道は、本当にまるでヴァン・ゴッホの絵画「星降る夜」を想像させるかのようです。暗闇の中に浮かび上がるミルキーウェイは幻想的でもあるためか、その美しさに人々は知らず知らずのうちに見とれてしまい、ゆっくり走行するなんていう効果も。

人の生活を豊かにしたい

このデザインを手がけたスタジオ・ルーズガーデ氏は、技術者であると同時に、アーティスト。自らのチームを「ソーシャル・デザイン・ラブ」(社会設計スタジオ)集団と呼び、人と技術・空間を美しく設計することで、生活もこころをも豊かにすることを目的としています。氏はオランダを代表するグリーン・リーダーとしても著名で、フォーブスでも「クリエィティブ・チェンジメーカー100」にも選出。世界的なTEDでもスピーチをするだけでなく、彼の手がけたプロジェクトであるDune(「砂丘」)、Waterlight(「水辺の光」)などは、多くの来場者がその光景にためいき。様々な国際的アワードを受賞しています

日本の東京などに比べ、とかく街が暗めのヨーロッパ。自然環境を守りつつ、人間にとって必要な光の取り入れ方などに熱心です。例えば最近では、道路に飛び出すトナカイの巻きこみ事故を減らそうと、鹿のツノに蛍光塗料を塗るなどのアイディアも北欧で出てきているなど、光が私たちの生活、特に安全面において今や欠かせないアスペクトとなっています。光という興味深いもの。光を使ったそれらアイディアや技術も、よくよく目を凝らせば私たちの身近な至るところで発見できることでしょう。

Roosegaarde,DIE WELT

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