知性もあって、魅力的で、年齢にも関係なく彼氏ができる。けれど、そのお付き合いを「どこか違うんだよね」と感じていて、短い恋愛を繰り返してしまう......そんな恋愛放浪者の女性たちからのご相談をよくいただきます。
自分のことも磨いていて、彼氏もできるのに、いつまでも幸せが安定しないのはとても苦しいことですよね。
●恋愛や結婚を「社会的な行動」と考えてしまう
実はここで鍵となっているのが「愛情のリアリティ」です。
私たちは大人になり、社会人になると、心で感じることや、感覚よりも、論理的に思考したり、TPOを鑑みて発言や行動をするといった「社会的な行動」を求められるようになります。そのため、恋愛や結婚についても、無意識にその延長線上として考えてしまうことがとても多いんですね。
クライアントのAさんも、愛情にリアリティを感じていないひとりでした。男性に対して、思考や条件で相手と接していたために、いつもどこかで「自分には合わない」と感じる男性としか、めぐり会えずにいました。
このケースでは、彼女がそもそも「愛情を感じる」という自分自身の「愛情のリアリティ」をよそに置いて「こんな男性と結婚したら楽だろう」とか「学歴が高くて頭がいい人がいい」ということを条件にしてしまっていたために、「男性の見極め間違い」が起きています。
●「本当に求めるもの」は何?
実は彼女は自分自身にコンプレックスを持っていて、その裏返しで、「頭がいい人」「何でも知っている学歴が高い人」という条件で、男性を選んでいました。
しかし、よくよく自分の求める愛情についてAさんが観察してみると、
◎頭が良くても感じ悪い人は嫌
◎何でも知っていても、人を馬鹿にする人も嫌
◎うんちくだけを講義されてもつまらないし、分からない
◎本当は昔、自分に優しく教えてくれた先生が好きだった
といった、「リアルな愛の感覚」だったことに気づきました。
彼女の場合、本当に求めていたことは、「難しい話が苦手な自分に対して、もっと優しくスローペースで分かりやすく話をしてくれる男性」であったり「知らないことを責めることなく、受けいれてくれる男性」だったのです。
最初は条件だけで考えていたものの、本当に大切なことは条件ではなく「自分に対して接してくれている相手の態度や在り方」が重要なポイントだったと気づいたんですね。
●リアルな感覚を元に相手を選ぼう
それから、Aさんが男性を見極める時のポイントと、男性を選ぶ基準ががらりと変わったのです。
今までのように高学歴でエリートと言われる人たちと知り合っていくのではなく、一緒に学びあったり、一緒に知識を分かちあえる人がいいということが分かり、彼女が通っていたあるビジネスの勉強会で知り合った人に目を向けてみることにしました。
すると、本当は彼女が求めていたような男性が、すでにいたのです。
そこで彼女が自分から心を開き、関わることを許し......、そしてお2人はさらに親密になっていきました。
ここで興味深いのは、すでに彼女が自分を満たしてくれる人がいる場所にいたにもかかわらず、自分がまったく違う方向に目を向けていたため、彼の存在が目に入らなかったということです。
つまり、人は自分が注目し、思い込んでいることに対してしか意識を向けませんから、他のことが自動的に排除されてしまっていたんですね。
けれども、彼女がよりリアリティを持って自分が感じられる愛情について分析していったため、「本当に大切なこと」に気づき、自分が求めていた人に気づくことができたのです。
●自分の心の真実に寄り添いながら、愛に生きよう
改めて、あなたはどんな愛に満足し、そして、どんな愛に幸せを感じることができますか?
抱きしめてくれること、話を聞いてくれること、理解してくれること、共感してくれること、笑いのツボが同じこと、一緒にごはんを食べていて嬉しい、くだらない話をすることができる、自分と同じような弱さを持っている、見捨てずにいてくれる、一緒にゲームを楽しめる、あるいは自分にはない図太さを持っている、等々。
もっと、感覚的であっていいのです。
そんなふうにあなた自身の感覚に素直に心を開き、周囲を見回してもう一度人と関わってみることで、今まで見えなかった景色が見えてくることでしょう。
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