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ネバダの砂漠、陽炎のように現れるアートフェス

2015/10/15 00:00 投稿

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フェスというと、イメージは夏。大規模なステージに人気ミュージシャンが集結し、みんなで盛り上がるというイメージがあります。

アート以上の意味をもつ「バーニングマン」

© 2013 Scott Williams - Burning Man 2013 - Cargo Cult - The Man

音楽のフェスに並び、芸術のフェスといわれてアメリカで人気を博するのが、このバーニングマン。ネバダにある荒野ブラック・ロック砂漠という場所にて毎年開催されています。

1191mの標高のブラック・ロック砂漠は盆地でもあるため、日中は非常に厳しい暑さが続き、夜は極端に冷え込みます。ガス・水道など、本来生活に必要なインフラが何もない辺鄙なところで、8月最終月曜日から9月の第一月曜日までの一週間、大規模なイベントが行われるのです。

© 2012 Scott Williams - Burning Man 2012 - Compound eye - I by Kristen Bert

ここには様々な形の「芸術」が集結。例えば自然の中でのパンの焼き方の講習をしたり、あるいはダンスフェスティバルを行ったり。ヨガを教えるコミュニティや、あるいは銅像を建てたりなども。マフィンの着ぐるみに入った、男だらけの集団なんてシュールな光景もちらほら目にします。

© 2014 Scott Williams - Burning Man 2014 - Unkown

バーニングマンの特徴は、商業行為、そして貨幣の使用を一切禁じられているということ。つまりは巨大な砂漠のど真ん中という厳しさの中で、純粋に「表現すること」を愛する人たちが互いに助け・助けられるという「ギフトエコノミー」を象徴しているのです。

そして芸術や表現の自由を金銭的価値に置き換えるなんて野暮、と賛同する若者たちにより年々圧倒的な支持を得て、例えばサンディエゴ(秋開催)など、また違った地域色を持つバーニング・マンが開催されるようになりました。日本においても、バーニング・マンにインスパイアされたイベントが開催されています。

「無」に還る、夢のような一週間

© 2014 Scott Williams - Burning Man 2014 - ZZ Fish by Jan Delano

「バーニングマン」という名前の由来は、土曜日の深夜、街の象徴として場の中心に立ち続けていた人型の造形物「ザ・マン」(The Man)に火を放ち(burn)、それを完全に焼却することに由来しているとのこと。実際、この火が放たれる様子は圧巻で、これを見たさに足を運ぶ人たちも数多いのだとか。雰囲気を少しだけ味わうならこちらのギャラリーを、そして今年2015年の模様なこちらで見ることができます。

人とのつながりを見直す機会に

© 2014 Scott Williams - Burning Man 2011 - Wetdream by Warmbaby

各々の知恵と才能、身体能力のすべてを持ってイベント開催を可能にしてきたバーニングマン。もちろんこの大規模なイベントが毎年開催できる成功の裏には、自然環境を守るために、イベント後にゴミ拾いなどをしている開催委員会の存在があることも忘れてはなりません。

人とのつながりというものを改めて見直す機会を与えてくれるのではないでしょうか。

[バーニングマン]

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