「自然を感じて暮らしたい」「自然の中で子育てをしたい」という想いから、都会を離れ、自然溢れる田舎への移住を決断する人が少しずつ増えているように感じます。

たとえば宮崎では、自然と調和して暮らしたいと願う若者や若い家族、アーティストなどの移住が活性化し、新たなソサエティが築かれはじめています。そして、それを象徴するかのように、宮崎市で注目を集めているマクロビオティック・レストランが、小高い丘の上にひっそりとたつ「天空カフェ ジール」です。

地元産のオーガニック食材を使った菜食メニュー

食事は、ビュッフェ形式になっていて、自分に合った量を必要な分だけいただきます。提供されるメニューは、地産地消を心がけた、マクロビオティック料理が基本です。

食材は、宮崎県産の無農薬野菜や自家栽培の季節野菜を使用し、皮や葉、根にいたるまで、丸ごと捨てることなく調理しています。陰陽のバランスにも考慮して、季節にあわせて食材の切り方や火の通し方を変えているのだとか。調味料にもこだわり、塩や味噌、醤油なども天然醸造されたものだけを厳選して使用。嬉しいことに、スイーツやコーヒーなども、からだにやさしいヘルシーな材料から作られています。

たとえば、この日いただいたのは、ノンカフェインの玄米コーヒーと、砂糖・卵・乳製品不使用の豆乳ケーキ。

読書をしながら、ゆっくりティータイム。からだだけでなく、心までも元気にしてくれる場所です。

小さなマーケットに心がわくわく

お店の一角にある、小さなマーケット「やおよろずや」。ここは地元の農産物はもちろんのこと、からだに優しいこだわりの食材を幅広く取り揃えられていて、購入することができます。

実はここに並ぶ商品、地元の人の知恵と、外を知る移住者の声が反映されているのだそう。 珍しい自然食品など、ワクワクするものが揃っていました!

あたたかみある雑貨コーナー

食品だけでなく、雑貨のコーナーもあります。お店の中にある土壁で手作りされた小さな家の中には、「買い物を変えることで、社会が変わる」というテーマで、自然素材のものが中心に並んでいます。

大量生産型ではなく、作り手に意識が向けられるような、ハンドメイドの一点ものと出会えるのも特徴です。 移住してきたアーティストの作品を買うこともできます。

地元の人と移住者をつなぐ、新しい文化の発信地

ジールには、地元の人・移住者問わず、ロハスな暮らしに関心のある人々が集います。こうして築かれたコミュニティの中で、新しいアイデアが生まれ、それを発信する場所にもなっているようです。

いまでは、その繋がりから、音楽祭をはじめとする、さまざまなイベントやワークショップがお店で開催されています。また、ハワイの朝市を感じさせるような「青島サンデーマーケット」も企画・運営。地元の人も移住者も出店して、自然食や自然素材の衣類、趣向を凝らした天然雑貨などが並ぶ、見ているだけでも楽しい朝市です。

地元の人と移住者の繋がり、その土地で大切にされてきた文化と外から持ち込まれた文化が融合するとき、刺激ある新しい世界が広がっていくのだと、ジールを通して感じずにはいられません。

[天空カフェ ジール]

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