医食同源ということばがあります。病気を予防することと、食事をすることは根源的に同じである、ということです。
「三里四方の野菜を食せ(半径12Km圏内で採れた野菜を食べていれば健康が保てる)」、「腹八分に医者いらず(過食を避け、腹八分でとどめておけば健康に過ごせる)」、「秋茄子は嫁に食わすな(なすは体を冷やし、種が少ないので子どもができなくなるので嫁には食べさせるな)」などの食に関することわざからも、日本人が食と健康を直接的な関係のあるものとしてとらえてきたことがわかります。物理的に、食べるものが心身をつくるので、食べるものによって、健康にも不健康にもなるというのは、ごく当たり前のこと、とも言えます。
また、予防だけでなくキッチンにあるもので体の不調や怪我をケアすることもできます。たとえば、今が旬のきゅうり。きゅうりには熱をとる性質があり、やけどやあせもにきゅうりの汁をつけると鎮静してくれます。とうもろこしの粒を煎じたものは腎臓病の民間療法に使われますし、とうもろこしのひげには、利尿作用、抗炎症作用、血糖値を安定させる作用やPMSを緩和させる効果があるとされています。私はとうもろこしを食べたとき、ひげをとっておいて麦茶と一緒に煮出して飲んでいます。とうもろこしの甘い香りが麦茶の香ばしさと相まってなかなかのおいしさ。そのほか、以前ご紹介した梅醤番茶や小豆(昆布と一緒に煮たものは便秘の方におすすめです)など、いつもキッチンにあるもので、体のケアはひととおりできるもの。試してみると、その効果に驚くかもしれません。
今日食べたもの:バナナのココナッツミルク煮バナナとココナッツミルクは、夏だけ登場する食材。どちらも暑い地域のものだからです。朝から暑い日の朝食に、さっと作れるレシピです。
適当なサイズに切ったバナナとココナッツミルク、レーズン、おろし生姜を鍋に入れて弱火にかけ、バナナが程よく柔らかくなるまで加熱してできあがり。生姜を使い、弱火で加熱することで体が冷えすぎるのを防ぎます。レーズンを入れることで、少し甘みが足されます。お好みで量を調節してください。