「バーキン」と言えば非常に高価なバックで、エルメスのいわば代名詞。1984年に、歌手であり女優のジェーン・バーキン氏の名前がつけられたことで知られています。しかし先日、彼女が自分の名前を二度とバックの名前に使わないように、ブランドに要求したとメディアが伝えました。
バーキンが名前を使わないよう要求した理由動物愛護家として知られるバーキン氏。彼女の名前のついたバックには、クロコダイルを使ったものもあることから、自分の名前が付けられたバックがあるのは非常に不名誉なことであると述べています。
ジェーン・バーキン Denis Makarenko / Shutterstock.com
アメリカの動物権利擁護団体PETAの調査によると、バーキンバックをひとつ作るのに2~3匹分のワニ皮が必要であり、そしてその生産過程が残虐的であるということ。このことから私たちも目を背けてはならないと思うのです。
靴やかばんがどのように作られているか?一方のエルメスは、1973年から新たに定められた国連の法律に従い、動物を「正しく」扱うなどしていると述べています。また衰えをみせないバーキン人気から、エルメスはフランス国内で雇用を拡大すると発表。バックのプロダクション工場を2か所増やすことにより、200人以上もの雇用をつくることができると言います。
バーキンバックは確かに、女性たちの憧れの存在です。ビクトリア・ベッカムはじめとするセレブリティとメディアによる露出も手伝って、ファッション=ステイタスとして取り上げられている部分も否めません。
たとえば今年6月、競売大手クリスティーズが香港で行ったオークションでは、金具部分がダイヤモンドとホワイト・ゴールドのピンク色のクロコ・バーキンは、約2,700万円で落札されたことが、その象徴ともいえるでしょう。
ファッションと動物保護のはざまで一方ファッション業界でも毛皮(ファー)やレザーの使用の是非を巡って論争が起きていますが、ステラ・マッカートニーやナタリー・ポートマンはじめ、様々な著名人が拒否しています。
そしてハリウッド俳優、ホアキン・フェニックスもそのひとり。バーキン氏は彼の活動を支持、動物保護に関する嘆願書にも署名するなどし、動物に対するすべての残虐行為・扱いをストップするべきだと述べています。
様々な意見がわかれる動物愛護の論争ですが、あなたはどう考えますか。靴やかばんなど、どのような工程で生産されたものか。自分の選択についての是非を、一度考えてみることも必要なのかと思います。
[HNA]
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