ヨガでよく聞く「呼吸法」。そのやり方は流派によってさまざまですが、そもそも日常で「吸って吐く」か「吐いて吸う」か、というだけでも違いはあるのでしょうか? 吐いて吸う「ブッダの呼吸」と吸って吐く「西洋の呼吸」

そんな初歩的な呼吸の疑問を、厚生労働省認定ヘルスケア・トレーナーである加藤俊朗先生が『呼吸の本』(サンガ・刊)のなかで教えてくれました。

加藤先生の考える「吐いて吸う」呼吸は「ブッダの呼吸」なのだとか。息を調えて心を穏やかにする呼吸法です。逆に「吸って吐く」のは「西洋の呼吸」。からだを動かすのが主体の呼吸法だそう。ラジオ体操の「大きく息を吸って深呼吸」がこれにあたります。

先生のおすすめはブッダの呼吸ですが、無理せずその人に合った方法で、その人に必要な方法がベストなのだそう。また運動するときは西洋の呼吸で、日常ではブッダの呼吸といったように使い分けることもできるのではないでしょうか。

1分間に15回以上の呼吸はストレス信号

さらに心理統合の理論と実践のパイオニアであるゲイ・ヘンドリックス博士の研究結果によると、ふつうの人の1分間の呼吸回数は平均13回程度なのだとか。そして1分間に15回以上の呼吸はストレス信号だと専門家はみているそうです。

たしかにイライラすると心拍数があがり、息も荒くなって呼吸の回数もふえます。でも自分でもストレス状態に気づいていない場合もあるので、仕事の合間や休憩時間にでもぜひ自分の呼吸の数を数えてみて、今ストレス状態にあるのかどうか参考にしたいものです。また呼吸の数を数えるという行為自体が「今」を実感させるので、瞑想のようなリラックス効果も期待できるのではないでしょうか。

[呼吸の本]

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