軽くて丈夫な素材で作られた、モードなバッグ

イギリスの高級レザーアイテムのブランド「マルベリー」。1971年の設立当初は、イギリスの上流階級が狩りに持っていく目的の革製品を作っていましたが、上質なレザーを使った美しいデザインのアイテムは、いまや世界中で愛されています。 「いらない物」が美しいモードに生まれ変わる

そんな「マルベリー」の創立者、ロジャー・サウル氏が息子のキャメロンとともに2002年から始めたのが「ボトルトップ基金」。

モードや芸術などに明るいだけでなく、社会的貢献に力を入れていたふたりは、アフリカで有り余る空き瓶のフタをただリサイクルするだけでなく、モードに取り入れることを思いつき、マルベリーのバッグと同じ皮を使ったバッグを販売。そのユニークなデザインは、国内外の注目を集め、同時に現地の雇用や教育に貢献しました。

また、当時の代表取締役であったオリバー・ウェイマン氏がブラジルで目にしたのが、空き缶のプルトップをリサイクルして使った、シルバーの美しいチェーン。彼はこれに感銘を受け、プルトップをつなぐ方法を試行錯誤した末、母親のアイディアから「ベラーニ」というスタイルを確立。こちらもマルベリーのバッグと同じ皮を用いて、バッグが作られました。

デザインが美しいのはもちろん、アルミという素材は非常に軽いだけでなく、丈夫でもあるという利点があります。また、現地ブラジルでバックをつくるための技術・手作業を地元の若者たちが習い、そして生活を支えることができるだけの収入を得るようにサポートも行うことで、草の根運動としての大きな役割も果たしているのです。

ただリサイクルするのではなく、モードとしても魅力的なアイテムに生まれ変わらせる。それがさらに現地の雇用にもつながる、という素敵な循環は、わたしたちにも社会貢献について考えるきっかけをくれそうです。

[Bottletop]