湯のみ茶碗のような丸いフォルムに、鮮やかな色絵。これ、じつは九谷焼の植木鉢なんです。
九谷焼はご存知の通り、日本の伝統工芸のひとつ。その歴史は360年と古く、江戸・前田藩時代に石川県内で発展してきました。
この植木鉢は、九谷焼の最大の特徴である五彩の色で描かれながらも、歴代の画風とは一線を画したモダンな絵柄が、どんな空間にも馴染み、植物をより華やかに見せてくれます。
艶やかな器は多肉植物との相性も◎。
手軽に枝ものを飾るだけでも、個性的でオシャレに。
ひとつひとつが手作業、世界に同じものは2つとしてない虚空蔵窯で作られている九谷焼は、この植木鉢も例外ではなく、ひとつひとつが全て手作業。そのため、同じ絵柄でも、少しずつ表情が違ってきます。
立体感ある絵柄に仕上げるために、何度も絵付けをして、器の窯焼きを繰り返すこともあるのだとか。
職人の手によって、緻密に絵付けがなされていく。
「九谷焼には定義がありますが、その枠の中でどのように形作るかは、決まりがないんです。だから、時代のニーズや使う人の気持ちを考えて、固定観念を持たず、新しいインスピレーションを大切に、ものづくりをしています。九谷焼がずっと後世に引き継がれるものになってくれればと思っています。」
虚空蔵窯の市田さんは、このように語ってくれました。
虚空蔵窯の植木鉢は、基本的にセミオーダー。自分の新しい服を選ぶように、植物の器選びもワクワクするものです。
[虚空蔵窯]
取材協力:虚空蔵窯
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