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「妥協なんてしない」。女性職人が支えるパリコレの舞台裏

2015/03/11 22:00 投稿

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デザイナーに就任したラフ・シモンズ

1947年にクリスチャン・ディオールが誕生して以来、華やかなオートクチュールコレクション(通称パリコレ)の、その舞台裏にカメラが潜入したことはありませんでした。 

知られざるオートクチュールの裏側

ディオールのコレクションの裏側で繰りひろげられるデザイナーの葛藤、職人たちの奮闘をはじめて映したドキュメンタリーが、この春公開されます。

映画『ディオールと私』は、新しくディオールのデザイナーに就任したラフ・シモンズとスタッフ、クチュリエ(お針子)たちが、わずか8週間でデビューコレクションを実現する様子に迫っています。

日々奮闘する職人たちの姿

注目すべきは、伝統的な裁縫の技術を駆使してドレスを制作するスタッフたち。できあがったドレスが雑紙やテレビで紹介されることはあっても、その服をつくる人びとにスポットライトが当るのは稀なのではないでしょうか。

ドキュメンタリーでは、そんなオートクチュールに携わる職人たちの姿にも迫ります。その多くは女性です。職人たちが、それぞれもつ卓越した技術を認めあい、さらに素晴らしいものをつくるために日々邁進する姿。そこには妥協という選択肢などないことが伝わってきます。

繊細なビーズを1個1個縫いこんで模様にし、すべて手縫いで職人がドレスを完成させていきます。ディオールのアトリエは、オートクチュールという文化の継承を担う貴重な場所でもありあます。ファッション大国フランスでもクリスチャン・ディオールともうひとつのブランドでしかアトリエを持たなくなったからです。

映画をとおして見る「私」

デザインスケッチを取り囲み、どれを担当するのかを決めます

ここでのシステムで興味深いのが、仕事の割りふりを指示されるのではなく、お針子おのおのがデッサンから好きなものを選び、ドレーピングによってドレスの形にする「形出し」という工程をおこなうこと。

緻密な作業だからこそ、自分がやりたいと思う仕事を選ぶ。デザイナーが望むドレスを手縫いで具現化し、ときに突然作業にリセットが起きても、最後の最後まで完璧なものを目指すクチュリエたち。彼らの姿には仕事の内容は違えど学ぶべき点がたくさんあります

映画タイトルの「私」が指しているのはディオールのクリエイションをとおして見つめなおす、自分自身の姿かもしれません。

ディオールと私

公開情報:2015年3月、Bunkamuraル・シネマ他全国順次ロードショー

(C)CIM Productions

監督・製作:フレデリック・チェン

出演:ラフ・シモンズ、Diorアトリエスタッフほか

2014年/フランス/DCP/ビスタサイズ/90分/仏語・英語

配給:アルシネテラン、オープンセサミ

提供:アルシネテラン、オープンセサミ、Bunkamura

2015年3月、Bunkamuraル・シネマ他全国順次ロードショー

 

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