ドキュメンタリー映画『スーパーサイズ・ミー』が物議をかもしたのは、2004年のこと。アメリカにおけるファストフード事業と国民への健康被害について描いた作品は、世界中に大きなショックを与えました。
より深刻になるアメリカ人の肥満驚くのは、あれからよくなるどころか、より深刻な社会問題化しているという事実。FRACによると、アメリカ国内の成人の68.5%が、いわゆる肥満予備軍の「過体重」(BMI25以上)。そのうち更に深刻な肥満(BMI30以上)の人は34.9%にものぼると言われています。
恐ろしいのは、12〜19歳までの青少年のうち31.8%が過体重、そして16.9%が肥満であること。これが意味するものは、莫大な医療費や彼らの将来への不安であることはいうまでもありません。
健康と美しさを保つためにそんななか、ちょっとした話題になっているのが"No Excuse Mom"(言い訳しない母親たち)。健康的で美しくいるために「仕事が忙しい、子育てでそれどころじゃない、お金がない、自分の時間がない」などの言い訳をやめ、できることをやろう!という考え方を持ったグループです。このように、たがいにモチベーションを高めて体を動かし、ダイエットに励むグループ活動が世界中で増えています。
なかでも話題をさらっているのが、書籍『No More Excuses Diet』のマリア・カン。3人の子どもを持つ彼女が、改めて「自己規律」の重要性を説いたことで、共鳴する人と真っ向から反対する人との激しいやりとりが勃発したのです。
ある女性のきびしい意見に賛否両論彼女の提案は、正しい食生活とスポーツ。フィットネススタジオに行かなくても、家でできることをすればキレイになれると提案しています。彼女自身も1日30分から1時間を週に6日間、子どもたちが保育園に行っている間や寝ている間にワークアウトをするそう。
アメリカでは、
「良い母親だと言えるのかしら。(そんなにすごいスタイルを保つなんて)きっとしょっちゅうスポーツばかりやっているんでしょ? 子どもを誰かに預けてね」
インタビュー動画No Excuse Mom Movementより引用
といった怒りの声も多く聞かれたそう。
もちろん、外見だけがすべてではありませんし、痩せてキレイでいることが人生の最重要項目でもありません。あなたはこの現象をどう捉えますか?
[FRAC, No Excuse Mom, No More Excuses Diet]
Sports set via Shutterstock