2月28日より公開される『振り子』。コメディアンの鉄拳さんがつくった同名のパラパラ漫画を中村獅童さんと小西真奈美さん主演で実写化したものです。
映画は高校生だった大介(中村獅童)とサキ(小西真奈美)が出会い、結婚。子どもも生まれ、幸せな生活を送っていましたが、あることをきっかけに歯車が狂いはじめます。昔のような優しさがなくなった大介を、それまでどおり支えるサキ。そんな矢先、サキは病に倒れてしまいます......。
鉄拳さんが語る映画の見どころ今回は原作者の鉄拳さんにインタビュー。映画や原作となったパラパラ漫画について伺いました。
―ーまず、パラパラ漫画の『振り子』が生まれた経緯を教えてください。
テレビの企画で東日本大震災の後、被災した方たちが勇気づけられるものをつくってほしいということで、『絆』というパラパラ漫画をつくったんです。その後、それをより深めたものをということで、夫婦を題材にした『振り子』ができました。
―ーそれが映画になったわけですが、実際にご覧になっていかがでしたか?
僕は幕が上がった瞬間に泣いてしまいました。あの4分間のパラパラ漫画を映画にしてくれた皆さんに感謝の気持ちでいっぱいで......。作品は想像を超えていて、原作の軸をずらさずにうまくサイドストーリーをつくってくれていました。笑いあり、涙ありで、製作にかかわってくれた皆さんが快く制作を引き受けてくださったことに感謝しています。
―ー映画の見どころを教えて下さい。
パートナーの気持ちを考えてみる「男の無知」ですね。大介はサキの支えがあってこそ生活できているのに、彼女が倒れたことではじめてサキの大切さを知り、後悔します。本当は奥さんがここまでする必要はないんですが、僕は「男の無知」ということを分かってもらいたくてこういう描き方をしました。
夫婦というのはすべてが「共同作業」です。この作品では、夫婦がおたがいを知り、すべてを分かち合い、信用し合うことの大切さを感じてほしいですね。
―ー鉄拳さんも奥様がいらっしゃいますが、実生活ではどうですか?
僕も奥さんにイラだちをぶつけそうになることがあるんですが、でも、僕がなにもしなくても洋服は洗濯されているし、ご飯も出てくる。そんなときには、思ったことをすぐ口にするのではなく、ちょっと考える。そういうパートナーの気持ちを考える時間を少しでもつくるといいと思っています。
映画『振り子』は2月28日より上映、その前日には『夢をかなえるゾウ』などでヒットを飛ばしている水野敬也氏とタッグを組んだ書籍『あなたの物語』も発売されます。『振り子』も『あなたの物語』も「人生」に関わる内容。映画と本で、運命によって出会った夫や妻、パートナーと「理解しあうということ」はどういうことかを考えてみるのもよさそうです。
©TBS吉本興業
[振り子]
2015年2月28日(土)から全国順次公開