けれども来年はもう1冊、『東京散歩手帖二〇一五』(リトルモア)という、違ったタイプの手帳を併用する予定。基本は、月ごと予定を確認できる「月間カレンダー」と、週ごと予定を書きこむ「週間カレンダー」ですが、そのほかのページや欄外のコラムには、東京を楽しむための情報が満載。こちらの手帳には仕事の予定ではなく、東京の町めぐりや買いものの予定を記録し、1年かけて自分だけの『東京散歩手帖』を完成できたらと思っています。
『東京散歩手帖二〇一五』(リトルモア)。企画・執筆は鈴木伸子さん。
たとえば、どんな東京の情報が掲載されているかといえば......。
1月は「パワースポット」、2月は「あんこ」というふうに、月ごとカラー写真つきで店や場所が紹介されているので、出かけるときの参考に。月間カレンダーには、武田百合子、永井荷風、荒木経惟、川上弘美など、作家たちの東京あるきにまつわる名文が添えられています。
紙帯を外すと、本体は落ち着いた色。自分で好きなブックカバーをかけても。
月間カレンダーには、作家の名文が添えられています。もちろん、東京散歩にちなんだもの。
巻末には、蔵前・合羽橋・浅草、谷中・根津・千駄木、神田神保町、神楽坂、雑司が谷、赤羽、奥渋谷、下北沢、松陰神社前、西荻窪、町あるきで注目される10の町の案内が。イラストマップがついていて、自分が歩いて気になったポイントを書き込んでも楽しそう。さらに「商店街」「喫茶店」「東京土産」と、好きな店や行きたい店を記しておけるメモ用ページも用意されています。
月ごと、違ったテーマで紹介される、東京散歩案内。2015年1月は「パワースポットめぐり」。
2015年2月の、東京散歩案内のテーマは「あんこを極める」。「◯◯を食べるため、あの町へ行きたい」と思うのは、東京散歩の楽しいきっかけ。
町あるきで人気のある、10の町の紹介も巻末に。地図に、自分で見つけたお店を書き入れていっても。
今は、パソコンやSNSでざまざまなことを記録・管理できる便利な時代だけれど。ペンを持って自らの字で書きこみ、1冊の本を執筆するように手帳をうめていくのは特別なこと。親子や夫婦、家族共通で東京散歩記録を綴ったり、応用もいろいろできそうです。