写真はイメージです
このまま会社で働きつづけて、将来どうなるのかしら......。もしも結婚しなかったら、このさき幸せになれるかしら......。そんな未来への不安から都会生活を離れ、田舎暮らしを夢見る女性は少なくありません。そうは言っても生活は現実。仕事を捨てだれも知らない田舎でやっていけるのかと思うと、簡単には思いきれません。
そこで、実際に「おひとりさまの田舎暮らし」を経験した『おひとりさま女子の田舎移住計画』の著者、柏木珠希さんにリアルな声をお聞きしました。
歯ブラシが、朝凍っていたおひとりさま女子の田舎移住計画 /朝日コミックス
ひとりで田舎暮らしをしようと思ったキッカケはなんでしょう?
理由は複合的ですが、直接的なキッカケは長年いっしょに暮らしていた彼氏と破局しまして、家をでて新しい住まいを探すときに、フリーランスなので通勤の必要がないし、ネットがあれば仕事できるので、東京に住む必要がないなぁと思ったこと。
間接的な理由としては、「食」と「ゴミ」の問題です。東京でオーガニック野菜の宅配をお願いしていたとき、段ボールとか緩衝剤の紙とかが毎回大量に出るのに罪悪感があり、自分が有機農家の近くに住めばいいんじゃないか、と思いました。
やってみて良かったことは?
食とゴミの問題は大きく解決されました。近所から新鮮な無農薬の有機野菜をもらうこともしばしば。保存食づくりに追われる大変さもありますが、食生活は本当に豊かになるので、食いしん坊さんにはおススメです。ゴミも生ゴミはコンポストで処理。ゴミ集積所に出すものはほとんどなく、快適でした。
逆に、想定外に大変だったことはありますか?
古民家に住んでいたので、寒かったです。歯ブラシが朝凍っていたり、プリンターのインクが寒すぎて固まってしまい使えなくなったり、低反発枕があまりの寒さにカチンカチンになって「高反発枕」になっていたり......。
田舎暮らしをはじめたい人にアドバイスをお願いします。
田舎は家賃など東京から比べるとかなり安いです。飲食店は車じゃないと行けなかったりするので、飲みに行くことも減り、生活費がかなり安くなります。とはいえ、毎月10~15万円くらいの現金収入は必要。現金収入を手に入れる手段(仕事)をきちんと確保することが大事だと思います。いまは市町村が移住サポートをしてくれるところも多く、仕事も紹介してくれたりするので、そうしたサービスを利用するのもいいかもしれません。
毎月10~15万円! 東京では厳しいですが、田舎でなら贅沢しなければ暮らせる金額のようです。柏木さんのような、より自然と寄り添う暮らしを希望する人なら、思いきって体験してみても後悔はしないのでは?と思います。ただし、極度の寒がりさんは、別途暖房費を考えておいたほうがよさそうです。本のなかにも、暖房や家探しについてのコツが書かれています。
photo by Thinkstock/Getty Images
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