スポーツ心理学と聞くと、普段積極的に運動をしない人にはなじみがないように思えますが、じつは、人間関係や仕事をスムーズに運ぶヒントがいっぱいです。
成功する人の共通点3つ精神科医で、数かずのスポーツ選手と関わってきたサビネ・シュネーベルガー医師は、仕事のできる人や物事がうまくいく人には共通点があるといいます。それは、
1、失敗をすぐに忘れることができる
ゴルフ界のレジェンドであるジャック・ニクラス。彼はうまくいったプレーについてのみ鮮明に覚えているといいます。ラウンド中におかしたミスや失敗をくよくよ考えることがないのです。これは、彼の「成功へのビジュアル・トレーニング」がうまく行われている例。
イメージできることはすべて可能だという強い信念をもっているため「失敗した自分像」は、自動的に記憶から排除されるのだといいます。
2、「〜したい」ではなく、「〜する」と宣言
ときにわたしたちは、目的をもったとき、過去に失敗した苦い経験などを思いだしたり、自分でいらぬプレッシャーをかけたりしがち。すると、なにをすれば良いか結局わからなくなってしまうことがあります。こんなとき、成功者は「~したい」ではなく、「~する」と自分に宣言します。いま成すべき目の前のことに集中し、自分の力をそこに集約することで、彼らは目標を達成するのだといいます。
「やっぱり無理だと思う」といったネガティブなコメントは無駄。たとえ物事が思うように運ばなくても、こころのなかで「よく頑張ったね」と肩をポンポン、と叩いてあげるだけで良いのです。
3、ポジティブな人間関係を選択
成功する人には、不快な人や環境をしぜんと避け、グチを言わずに去るという「潔さ」があります。必要以上にベラベラ喋らず、ネガティブな環境にとどまりません。より居心地のいい人間関係・環境を探すことが得意です。自分に自信を与えてくれたり、自尊心を大切にして力が思う存分発揮できるような環境を自ら選んでいく傾向があるのでしょう。
参考:「Inner Gametraining」
また、サビネ医師は「辛いときこそ意識して他人に優しくほほえむ」のも成功する人の特徴だといいます。それが、自分の内面にほほえむ効果を生んでいるからです。医師は、人間の外面と内面はどこか潜在意識でつながっていると示唆。悲しみや怒りなどの感情は意識して表現し、コントロールすることが大切だといいます。
スポーツをする人も、そうでない人も、上のようなスポーツ心理学のヒントで、心とカラダのつながりを感じることができるでしょう。サビネ医師は、これらを意識して続ければ、集中力がつき、素早く決断できるようになるといいます。
こころもカラダと同様、鍛えることができるなんて興味深いですね。
genious via Shutterstock