作家さんが作る焼き物というと、なんとなく敷居が高いイメージを持たれたり、食器や置き物、タイルなどを想像したりするかもしれませんが、今回は少し変わったユーモアのある作品をご紹介したいと思います。
●マッチ箱
本物のマッチ箱と同様にしっかりと使えます。小物入れや置物としてもかわいいです。石膏型を利用した鋳込みという技法で作られていて、柄もポップなものから渋いものまでいろいろあります。
●黒板
黒と緑の釉薬が独特の質感で、壁にかけてもテーブルに置いてもとても愛らしい磁器製の黒板。チョークで文字やイラストが描け、いたずら描きでさえ味のあるものになりそうです。
●サイコロ
一富士二鷹三茄子......。おなじみのことわざをモチーフにしてできたサイコロ。こちらは石のハンコ作家・カキノジンさんがデザインし、イラストをキューブ状の磁器に押したものです。ものづくりの可能性を広げることを大事にしている作家さんたちならではの作品。お正月にこれで双六をやったらとても縁起が良さそうです。
●器
白いホーロー様の器を作っているのは、陶磁器作家の赤堀友美さん。磁器は陶器に比べ1.5倍の強度があると言われ、普段使いにとても向いているのです。フラワーベースにしたり、焼き菓子を入れたりしても素敵。潔いすっきりとした白色の器は、使う人のライフスタイルに合わせるようにさまざまな使い方ができてしまいます。
自分のイメージ通りに美しく焼き上げるには、多くの手間と時間がかかります。自分でこうと決めつけず、広い視野で制作を行っているからこそ、人を和ませる遊び心たっぷりの作品が生まれるのだろうと思います。
量産品にも良質なものは多く、手軽ではあります。でも、使い手のことを考えて心を込めて作られたものを暮らしの中に溶け込ませたら、なんだか毎日がもっと楽しく、豊かになりそうです。
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