これは、グリーンに塗りかえられた赤い電話ボックス。隣合わせに並ぶその姿には、いとこのような関係を想像してしまいそう。
このグリーンボックス「solarbox」では、ソーラーエネルギーによって携帯電話、タブレット、カメラなどの電子機器の充電を無料で行なうことができます。この記念すべき第一弾のグリーンボックスが、10月1日よりロンドンのトッテナム・コート・ロードに設置されています。
この試みは、LSE(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)を卒業した2人の起業家、Kirsty KenneyとHarold Crastonによるものです。ふたりは、今年の二酸化炭素の排出を抑える起業プロジェクト(「Mayor's Low Carbon Entrepreneur 2014 competition」)で受賞し、5千ポンドという賞金を手にしたそうです。
モダンな生活ペースとロンドンのシンボルの融合ふたりは「solarbox」を考案した理由について、こう述べています。
私たちのアイデアは、公共スペースと再生可能なエネルギーを使うことへの関心と、人びとが本当に必要とするサービスを提供するということから生まれました。携帯電話のバッテリーの寿命は、私たちのモダンな生活スペースに追いつかないほど短いと感じます
(「london.gov.uk」より翻訳引用)
また、この素晴らしいアイデアを受けて、ロンドン市長のBoris Johnson氏は、
我々のアイコニック的な存在である電話ボックスを、21世紀仕様へとアップデートする時代になった。これはより有効で、持続可能な、かつグリーンなイメージチェンジにもなる
(「london.gov.uk」より翻訳引用)
と語っています。
そして、ロンドンでの低炭素をかかげる経済が成長している今、このようなスタートアップ企業を支持することは重要なことであるとも述べています。
「solarbox」では、無料で充電ができるかわりに、待ち時間に広告が表示されるという仕組みになっているのだそう。2015年には、他にも5つの「solarbox」がロンドンで使えるようになるといいます。
私たちの外での生活時間、情報の必要量は、以前よりも圧倒的に長くなり、その分スマートフォンやタブレットと共に過ごす時間も増えました。そんな現代の生活スタイルに、ロンドンのシンボルをそのまま活かしたアイデアは、人びとに素直に受け入れられていきそうです。
All photos by london.gov.uk