Vitalによると、木が人間に癒しと元気を与えてくれることは、学術的にも証明されているのだそうです。
3つのグループのストレスレベルを測定フィンランドのタンペレ大学、精神学科における実験でのことです。いろんな年齢や性別の人間を混ぜて3つのグループに分けます。一つ目のグループは、ヘルシンキ市内のカフェに行く。二つ目のグループは市内にある公園の芝の上にゆっくりと横になる。3つ目のグループは森へ行くというもの。
どのグループの人たちにも姿勢の指定はなく、好きなように歩いたり、立ったり座ったり、おしゃべりしながら歩いたりすることができました。決められたことは、できるだけ短時間に自分がリラックスして、元気がでてくるような姿勢や動作を、いつもどおりにしてください、ということだけ。
カレビ・コーペラ教授(Prof. Kalevi Korpela)によって行われたこの実験では、この後に唾液を採取。ストレスホルモンの量がどのように変化し、またそれぞれのグループにおける違いがあるのかを検査したのです。
その結果、森に行ったグループは、すべてのグループ内の人間においてストレスホルモンが大きく下がっており、リラックス効果が高かったことがわかりました(公園の芝に横たわるグループはその次にリラックス効果が高いことが判明)。
木の住まいで暮らすということ木と人間の癒しの関係は、これだけではありません。記事では、イギリスのエクスター大学の調査で、街に緑が多ければ多いほど、そこに住む市民の精神状態が安定・強化され、その住民が緑の少ない地域に引っ越すと、精神が不安定になることを述べています。
木と人間の関係はこれ以上にもっと何かがあるかもしれません。日本人の性格が穏やかで優しいのは、もしかしたら木の住まいの役割が非常に大きいのかもしれない、とも思うのです。木の住まいが精神を作り、精神がまた木の住まいを作る。我々が知る以上に、木というものは、そして森という存在はものすごいパワーを秘めているのかもしれません。
[Vital]
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