ヒマラヤ高地に住むチベット族の人々の生活に欠かせない動物、ヤク。外側の毛は主にウォータープルーフのテントやロープ用に、内側のやわらかい毛は衣類やブランケットをつくるのに使われています。ヤクのやわらかい毛をチベット語で「SHOKAY」と呼び、それがブランド名の由来にもなりました。
SHOKAYの製品に使われているウールは全て、チベット族の人々が手作業ですき取り紡いでいます。標高3000メートル以上の高地に住むヤクの毛は、寒さから身を守るため非常にやわらかく上質の肌触りを持っており、そのなめらかさはパシュミナにも匹敵すると言われています。
次世代のラグジュアリー素材とされる高いポテンシャルSHOKAYは、ハーバード大学ケネディスクールで共に学んだ、香港出身のマリー・ソー氏と台湾出身キャロル・チャウ氏により立ちあげられました。
彼女たちが社会的企業を立ち上げるにあたりフォーカスしたのが、中国国内で最も貧しい地域のひとつと言われている中国西部エリア。この地域で暮らすチベット族の遊牧民からヤクの毛を直接仕入れることにより、彼らに安定した収入を継続的にもたらしています。また、そのヤク・ウールを用いて手編みのニット製品を生産している 崇明島(すうめいとう)の女性たちにとっても、安定した現金収入につながっています。
今後はより多くのデザイナーやブランドと協力し、 高いポテンシャルを秘めたヤク・ウールを用いてデザイン性の高い製品を作り出していくそう。ヤク・ウールが次世代のラグジュアリー素材になる日も近いかもしれません。