夏に飲みたくなるのは、よく冷えたお茶やジュース、ビール。これらを冷やすために、家庭でもスーパーでも自動販売機でも電気は不可欠です。そこで、デンマーク北部に住む4人の男性は、電気のいらないナチュラル冷蔵庫を開発しました。
冷やしておきたかったら、ただ涼しいところに置いておけば良い。でも、涼しい場所ってどこ?
彼らが選んだ場所は、なんと土の中だったのです。でも、原始的に土の中に缶を埋めておくのはなんとなく不衛生です。そこで、長さ113㎝の管状のものを土に埋め込むことで、理想的な缶ジュース&ビール専用の冷蔵庫が実現しました。
こちらは、33CLの缶ジュースや缶ビールを、土の中の冷たさを利用して保冷してくれる「e-Cool」。土の中に埋め込むタイプの113㎝の長い管には、24本の缶をストックすることができ、手動でグルグルと取っ手をまわすことで次々と冷えた缶ジュースを取り出すことができるのだそう。
「e-Cool」のメンバー曰く、「この商品は、デンマークやスカンジナビアの地中温度では十分機能するけれど、それ以外の緯度の地域で機能するかは不明。冷蔵庫が登場する前から、デンマーク人は土の中で冷蔵するということを普通にやっていたから、『e-Cool』はとってもダニッシュな商品なんだ」とのことです。
デンマークでは、「e-Cool」を家庭の庭やテラスに埋め込んだり、キャンプに持って行ったりして使っています。どう設置するのかについては、「真の男であれば、シャベルで穴を掘って埋め込むこともできる」とも語っています。
電気も消費せず、CO2も排出しない地球を救う冷蔵庫。その土地の気候にあう生活の知恵として、何とも興味深い商品です。
[e-Cool]
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