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フィレンツェの下町で生まれた感動のストーリー

2014/05/22 00:00 投稿

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30年以上フィレンツェで暮らすフィレンツェ大学の日本語講師であり、作家・翻訳家でもある中島浩郎さんのお宅に伺いました。お住まいは、フィレンツェの職人が多いゾーンとして知られているオルトラーノにあります。

4月に福音館書店から、中嶋氏が手がけた『古くて新しい椅子-イタリアの家具の修理の話』が出版されました。もともとは1997年に月刊誌『たくさんのふしぎ』で世に出たものでしたが、17年という年月を全く感じさせないほどの新鮮さなのです。

中嶋浩郎さん

10歳のマルコくんが家具修復職人のパオロさんの所に椅子を机を持って行くところから物語が始まるのですが、仕事の流れや職人さんたちのコラボレーションの様子などを知ることが出来ます。

そして、イタリア人の古い物を大切にして使う心が、読んでいるこちらの意識を変えてくれます

ぼくはフィレンツェに来て、いい物を大事に、修理しながら親から子へと使い続ける人たちと、それを支える職人さんたちに出会いました。

そんな生活の豊かさを日本の子供たちに少しでも伝えられたらと思っています。

(中嶋氏)

パオラ・ボルドリーニさんの絵もとっても優しく雰囲気があり、中でも町の地図ページは秀逸で、本を片手にフィレンツェの下町を散策したくなってしまうほど。

中嶋さんのお宅を出ると、偶然、修復士のマルチェッロさんが椅子を修理中でした。

子ども、そして私たち大人にも大切なことを教えてくれるとっておきの本であることは間違いありません。

[古くて新しい椅子-イタリアの家具の修理の話]

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