急にお泊りする流れになったときや、メイク落としを切らしてしまったとき、コンビニに買いに走らなくても、キッチンに置いているある食品で代用できるんです。

その代用品とは、なんとサラダ油。オリーブオイルやアマニオイルなどの植物オイルなら想像つくけれど、サラダ油でクレンジングなんて大丈夫? 化粧品開発者でコスメ成分アドバイザーの尾崎幸子さんに、その理由をお聞きしました。

植物油にはもともとメイク落としのチカラが

一般的なクレンジング用オイルは「ミネラルオイル+植物油+ノニオン界面活性剤」という形式で作られています。

・ミネラルオイル主にファンデーション等に含まれるシリコーンが植物油より溶けやすい

・植物油=メイク落としの役割
・ノニオン界面活性剤=クレンジングオイル自体が洗い流しやすくなる

という理由で配合されます。つまり、メイク落としとしての働きは、もともと植物油が持っているため、植物油で大丈夫と言えるのです。

ほかにメイク落としに向いている植物油はこちら

・サンフラワー油(ヒマワリ)
・サフラワー油(ベニバナ)
・コーン油(トウモロコシ)
・ダイズ油

これらの油をブレンドしたものがサラダ油です。

そのほかに

・コメヌカ油(米油)
・ゴマ油
・オリーブオイル
・ナタネ油

も向いています。ただし、ゴマ油は顔に塗布すると香ばしい香りがしますので、あまりお勧めしていません。オリーブオイルは上記にあげた植物よりもテクスチャーが固く、馴染みにくいため、擦りすぎに注意。ナタネ油は使用感が重め。油独特のベタ付きが気になる方には不向きです。

サラダ油がベターな理由

なかでもサラダ油をお勧めする理由は、比較的どの家庭にも置いてあること、柔らかい油なので塗布しやすいこと、お値段がお手頃であることです。クレンジングとして落としてしまうことを考えれば、栄養成分の差などは大きく気にする必要もないでしょう。

使い方はクレンジングオイルと同じです。

(1) 顔全体に行き渡る量を塗布し、優しくなじませます。
(2) メイクが浮いてくるまで少し待ちます。
(3) コットン等で優しく拭き取ります。
(4) 石鹸や洗顔料などで洗顔します。

洗い流しやすくするための界面活性剤は入っていないので、そのまま洗い流すのは手間。コットンを使うことをお勧めします。また、オイル洗顔だからと言って洗顔後ケアが不要ということではありません。保湿化粧品などでしっかり保湿をしてください。

また、酸化している場合は油が劣化している状態。塗布するのには不向きですので、油のにおいが強くなっていたり、開封後あまりにも時間が経ちすぎている場合は使用しないでください。

植物だけですと落とし切れないウォータープルーフタイプや、オイルに弱いまつ毛エクステは、専用クレンジングをお使い下さいね。

オイルが含まれたナイトクリームも

調理油の他に、オイルが含まれたナイトクリームでも代用できるそう。尾崎さんが開発した「ジェネリックコスメMUQ(ムキュ)」のクリームで試したところ、クレンジング剤よりも肌に負担なく落とせる感じが。

敏感肌の方のクレンジング方法としてもよさそうです。ただ、落とす力がやさしい分、ウォータープルーフは落とすのに時間がかかるので、塗布後しばらくおいてからのオフをオススメします。

[尾崎幸子/ジェネリックコスメMUQ]

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