はじめから意図していたわけではないけれど、それでお茶を出すと、お客さまが思わずといったふうに笑い出す食器が我が家にはあります。
普段からリアルに作られた動物モチーフの雑貨が好きで、いつのまにか集まっていたお茶の道具。そのひとつがイギリス製の三毛猫のティーポット。大阪の北浜にある猫雑貨の店「La Maison du Chat Noir」で一目惚れしたヴィンテージもの。しっぽが取手で、手が注ぎ口。ぱかっと頭を持ち上げて、熱いお湯を注ぎます。首を飾る目と同じ色の緑のリボンもご愛嬌。なんともいえない猫の表情にたちまち場が和みます。
ヒツジのミルクピッチャー。
ミルクを注ぐとみんな思わず笑い出します。
さらに猫のポットに、ヤギのミルクピッチャーを従えさせれば、和やかを通り越して、わっと熱気が立ちこめます。カップにミルクを注ぐのに、ヤギの口からミルクが流れる姿が、どうにも面白おかしいようで。いつもはコーヒーはブラック派という方も、自らの手で試してみたいとヤギの足を持ち上げています。
ウサギのピッチャー。こちらも口から水やミルクが流れ出ます。フラワーベースとしても。
ウサギの口から水やミルクが流れ出すピッチャーは、花を挿すのにも活用。ウサギが草花を背負っているようで、微笑ましい光景に。
目にした人が、ふふふと笑ってしまう動物雑貨。快活に過ごしたいお茶の時間になくてはならない個性派です。
(甲斐みのり)