本の表紙。帯の文字は本でも紹介している大分の竹ペンで書いた、私の文字です。
「装うこと」で紹介している、京都メイドの舞妓さんのかご。
「装うこと」の1ページには、愛用のパンプスも並べてみました。
猫柄の服が大好きで、気がつけばかなりの量に。同じようにこれまで買い揃えてきたリボン柄の服の紹介も。
道具、雑貨、服、そのどれもが私が実際に使用している持ちもの。一目惚れして求めたり、悩んで迷って選んだり、手にするまでのいきさつは違っていますが、全て大切に使っているお気に入り。どんなふうに我が家へやってきたか、どんなところに魅力を感じて、どんなふうに使っているのか、そのものの機能的な部分だけでなく、個人的な思いを交えて日々のひとこまを綴っています。
「食べること」では、台所道具だけでなく、食材の紹介も。写真は、料理家・たかはしよしこさん考案のエジプト塩。
30代半ばにさしかかった頃から、生活に対する気持ちに急激な変化が現れました。旅することや外食も楽しくて大切だけれど、なにより家で過ごす時間を愛おしく思えるようになったのです。朝晩と台所に立ち、心地よく感じる衣類をまとい、寝て起きて暮らす、変わらぬ毎日。日々の変化を望んだ時期もありましたが、今は自分の住まいで繰り返す時間をとても大切に思います。
ドールハウス用のミニチュア絵画については、「暮らすこと」の章で書き綴っています。
ときに誰かの個人的な話が自分を見つめる鏡になることもあるので、この本をきっかけに、自分にとってなにが大事でなにが心地いいのか、気がつくきっかけになればと願いながら作りました。そしてこれからも、マイロハスのこの「コンフォート雑貨のある暮らし」でも、私の暮らしを支えてくれる、いろいろなものを紹介していけたらと思っています。
[衣・食・住 暮らしの雑貨帖~ずっと愛したいわたしのお気に入り~]
「自分の"好き"が胸の内にあれば、街に出て通りを歩くときも宝探しのような心地になれる」
文筆家・甲斐みのりが日頃から愛用している品々をまとめた雑貨帖。暮らしを彩る日用品、旅先で見つけた工芸品、家族を思い出す雑貨など、さまざまな愛用品を日々のひとこまとともに綴っています。長い間ずっと一緒に過ごしていける、衣・食・住の雑貨と、雑貨にまつわるさまざまな物語。著者ならではの着眼点で、雑貨の魅力をまとめた一冊です。
著者:甲斐みのり
出版社:マイナビ
価格:1,575円
写真:加藤新作
(甲斐みのり)