フランス・パリ９区のヨガスタジオでは、ちょっと変わったスタイルのヨガレッスンが行なわれています。外から見ると、いくつものハンモックが天井からぶらさがっていて、果たして何をする場所なのか......と不思議に思う人もいるよう。
これは「Fly Yoga® （フライヨガ）」といって、弾力性のある生地でできたハンモックで体を支えながら、ストレッチをしたり、筋肉を鍛えたりするもの。ヨガの基本を保ちながら、ピィラティスのように筋肉を鍛える原理を持ち、サーカスの芸をしているかのようなダイナミックさをも持ちあわせているのが特徴です。
空中を舞うかのような難しいポーズにも挑戦できるため、心身ともに解放的な気分を味わえます。ポーズをするたびに、気持ちまでポジティブになっていくのが魅力なんだとか。
そもそも「Fly Yoga® 」は、ヨーロッパ発の「空気ヨガ」の一種。ダイナミック・ヨガの講師フロリ・ラビネ（Florie Ravinet）さんが、2009年に理学療法士のチームとともに開発しました。理学療法士のもとには背中や肩の痛みに悩む患者がおおく訪れ、そういった悩みを抱える人にも安心してすすめられるよう考案されたのだそう。
ハンモックの助けがなければ実現しないような、逆さまのポーズや空中を飛ぶポーズも自由自在。普段使わない筋肉を十分ストレッチできる点は言うまでもなく、見ているだけでも気持ち良さそう！「Fly Yoga® 」を体験したパリジェンヌからは、「毎回新しいポーズを試すたび、不可能が可能に変わるような瞬間が味わえてワクワクする」という声があります。また、パリ国立オペラ座バレエ団のエトワール・ダンサーのサラ．K.D.も、「新しいからだの感覚を味わえるヨガ。簡単な動きをしただけでも、すぐに体が軽くなったのを感じた」と絶賛しています。
「飛び方を学ぼう」とも名うっている「Fly Yoga®」。鳥のような自由な気分を味わいながらカラダを鍛えられます。今後ますます受け入れられていく予感です。
（下野真緒）
