いつでもうるうるもっちりとした唇をキープするには、やっぱりからだの中からケアすることが大事。実は東洋医学では、唇は胃腸と関係が深いと言われています。唇がカサカサと荒れたり切れてしまうのは、胃腸が疲れてしまっているということ。おいしいものがいっぱいの秋に食べ過ぎ飲み過ぎてしまったり、仕事が忙しくて夕飯がおそくなってしまったり......そういったことが重なることで、胃のお疲れサインが唇に現れるのです。
疲れた胃は、雑穀・豆類・いも類で癒して胃腸は五臓六腑でいうところの「脾」にあたるところ。脾にいい薬膳は、雑穀(とくにあわ)、豆類、いも類を中心に、かぼちゃ、にんじん、しょうが、ねぎ、いちじく、りんごなどがあります。特に胃にいいとされているのが、山芋です。雑穀米を炊き、すりおろした生の山芋をのせた「とろろごはん」にすれば、手軽においしくいただけますね。
「脾」は元気の源を作り出すところ脾は、胃腸など消化吸収に関わる臓器全体のこと。ここが調子が悪いと、せっかくいただいた食べものもカラダの中をするりと通り抜けてしまいます。栄養がきちんと吸収されないと、ほかのからだの機能にも影響が出てしまうし、冷えや貧血を悪化させてしまうことにもつながります。やる気や元気もでないので、毎日が味気ないものに......。そうならないために、荒れてしまった唇はリップでサッとケアして終わり! ではなく、カラダの中からのサインとしてきちんと受け取る姿勢を大事にしたいものですね。
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(杉本真奈美)