現代はストレス社会で、心身のバランスを崩しやすいと言われていますが、特に、感情のコントロールが苦手な方は"遊園地にあるコーヒーカップに乗っている状態"といえるのではないでしょうか。
「コーヒーカップ」は「雑念」で、いますべき目の前のことに集中できず、未来のことを予測して不安に思ったり、過去の出来事にいつまでもくよくよとしていたり......雑念という乗り物にぐるぐると振り回され、エネルギーを消耗してしまいます。
心をデトックスする瞑想私たち人間は、優れた精密機器のようなもので、例えば、高性能な車や飛行機を手に入れても、その構造をよく理解しておかなければ乗りこなせないように、私たちも自分自身の心身構造や、癖を理解することで、快適な自己コントロールが可能になります。
そのためには、ヨガのプラクティスと平行して、朝晩の瞑想タイムを日課にするのが効果的。静かな環境の中で目を閉じ、ゆったりと呼吸を感じながら、自分自身を深く見つめる(客観視する)ことで、ぐるぐる回るコーヒーカップから降りるための第一歩につながります。そして瞑想を行うことで、あらゆる感情の気づきを深め、欲望や執着など、五感を刺激する様々な要素から意識を遠ざける"心のデトックス"にも。
調和を育むヨガそもそもヨガという言葉の語源には、"つなぐ"という意味があり、それは「自分(小宇宙)と外側の世界(大宇宙)」、「心と体」、「心と集中の対象」や、「自分と他人」など、さまざまな表現の仕方がありますが、"調和の心を育む"ということで共通しています。一般的に、瞑想というと、目を閉じてただただ"無"の状態を目指す、というイメージがありますが、ヨガの瞑想は、その空っぽの境地の中で、森羅万象と心地よく調和する状態を目指します。
そして、ヨガのバイブルとされている経典「ヨガ・スートラ」に、"アーサナ(ヨガのポーズ)とは、快適で安定した姿勢である"と、記されていますが、このようにヨガとは、瞑想や様々なヨガのポーズを通じて、どんな状態(環境)でも、その置かれた場所の中で、心身が快適で安定し、調和する場所を見つけるための探求とも言えます。
朝晩の10分で心まっさらにまた、ヨガの世界では"On The Mat(ヨガマットの上で練習している時)"と、"Off The Mat(ヨガマットを降りた時)"というフレーズがよく使われますが、この、ヨガの練習をしていない時=日常生活の中でも、自分自身や他人、社会や地球環境、いまこの瞬間、目の前にあるすべての物事と調和することで、一瞬一瞬を色濃く感じ、幸せの感度もあがります!
朝晩、たった10分の瞑想でOK! まっさらな自分に立ち戻るための、瞑想タイムを実践してみてはいかがでしょうか。
photo by Thinkstock/Getty Images
(村上華子)
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