今、ニューヨーク郊外の森に友人ファミリーと休暇を過ごしにきています。彼らの誘いを受けて冬にも訪れたアップステートですが、夏になって随分表情を変えていたのに驚きました。冬は淡いパステルグレーの絵画のようだった景色が嘘のよう。
青い空の下には遠くまで広がる鮮やかなグリーンがあり、その向こうまでカヌーを背負っていくと、ジャブジャブと川下りをすることができます。森の中ではアメリカンイーグルの巣が近くで観察でき、庭には野生のシカがやってきたりと、マンハッタンからたった電車で1時間半の場所とは思えません。
子供も大人も朝起きて朝食を終えると、さっさと水着に着替え、昼過ぎになってお腹が鳴り出すまで、誰も居ない池で泳いだり、のんびり釣りをしたり。
ニューヨーカーの夏休みは、ファイヤーアイランドやイーストハンプトン、モントークなどの海辺が人気なので、夏のアップステートは意外にもひと気が少なく静かで、しかもマンハッタンよりも涼しくて穴場のようです。
近くで食材を買えるスーパーも1軒だけで小さいのですが、産みたての卵や収穫したばかりの野菜、近くの農場で作られた無添加のベーコンなど、地元の新鮮な食材が手に入るので嬉しい。
毎日こんな風にゆったり過ごせたら、と皆話していますが、本当のところ、こんな風にゆったり森の中で過ごすバカンスは、大都会に住むニューヨーカーならではだなぁ、と思いました。働き者のニューヨーカー達はオンオフがとても上手で、都会にいるからこそ自然を求め、思い切り休暇を楽しむ行動力を感じます。
まだまだ続く灼熱のニューヨークの夏、まさにコンクリートジャングルといった感じでクラクラしますが、クールダウン出来るような面白いイベントもたくさんありそうで楽しみです。
(カヒミ カリィ)