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土の中で分解可能、植物由来の原料でできたクレジットカード

2013/07/04 19:30 投稿

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クレジットカードは3年経つとたいてい新しいものに取り替えられます。これをハサミで切って処分するあの感覚は、愛着があったせいかどうも後味が悪く、しかもやたら頑丈なのでなんとなく'もったいない'という気分におそわれるものです。

最近、フランスに6百万人以上もの顧客をかかえる農協系の銀行Credit Agricole(クレジットアグリコル)が、持続可能な環境へのアプローチの一環として、クレジットカードをバイオプラスティックに置き換え、リサイクルできる素材にしました。


水と二酸化炭素に分解できる素材、バイオプラスティック

 バイオプラスティックとは、トウモロコシやサトウキビなど植物由来の原料から製造され、二酸化炭素の増減に影響を与えない性質を持っており、地球温暖化対策に有力視されている素材。最近では、歯ブラシや靴までも、バイオプラスティックでつくるという試みがなされており、これらは土中の微生物によって水と二酸化炭素に分解が可能です。

Credit Agricoleのクレジットカードは、約1千2百万枚もが発行されており、おまけにカードの寿命は、セキュリティの関係上3年と短いため、環境に及ぼす影響が問題視されてきたようです。既存のクレジットカードは、ポリ塩化ビニール(PVC)で作られており、銅、銀、ニッケルなどのリサイクル可能な貴金属もチップ内に含まれているのだそう。しかし、現在のところ、ゴミ箱に捨てられたら、埋められるか焼却されるかしか行く道はないのです。

そこで、この銀行では持続可能な素材として注目を集めつつある、バイオプラスティック素材、PLA(ポリ乳酸)に目をつけました。このリサイクルできるクレジットカードは、アメリカ産のトウモロコシを原料としたPLA(ポリ乳酸)使用しているそうです。

このエコなクレジットカードは、フランスのいくつかの地域の支店で限定的に導入され、2014年までに徐々にフランス国内の全ての支店でも導入される予定。1枚は小さなモノですが、ひとり2、3枚は持っていることもめずらしくないクレジットカードが集まれば、まさに'塵も積もれば山'。環境保護への影響は小さくありません。

[CA ]

photo by Thinkstock/Getty Images

(下野真緒)

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