「恋愛上手は、コミュニケーション上手と言うし、私も上手に自分の気持ちを伝えないと!」「話が盛り上がらなきゃ、相手の印象にも残らないかも......それじゃ恋が始まらない! だから上手く話さなきゃ。」
多くの女性がこんなふうに、"恋愛上手=コミュニケーション上手"だと思い、悩んでしまっています。現に「相手と何を話して良いか分からない」「男の人を落とすためにはどういう会話をすればいいのですか?」というご質問を、たくさんいただきます。
けれども実は、これらはすべて誤解なんです。
話し上手 = 恋愛上手は、勘違い
なぜかというと、コミュニケーションとは、そもそも会話だけで成立しているわけではないからです。コミュニケーションとは、相手を知り、相手と共感し合い、相手と分かち合い、相手と分かり合うことです。そしてそれは、言葉だけではなく、態度や視線、あるいは笑顔などで伝えていくものです。だから、会話のスキルや「おもしろく表現すること」にばかり関心を持つ必要は決してないのです。
男性は会話がおもしろい女性を求めているわけではない
そして、もうひとつ大切なことがあります。それは、男性は「会話がおもしろくできる女性」ばかりを求めているわけではない、ということです。
例えば、会話や表現が上手でなくても、相手の話を親身になって聞くことができたり、いつも静かに微笑みを絶やさずにいる「聞き上手さん」に惹かれる男性も多いです。
忙しい男性は、女性的な包容力に癒される
特に、仕事などがハードで気持ちが張り詰めている男性や、自分が場を盛り上げたいと思っている積極性の高い男性は、女性的な包容力に癒されるんですね。
こうした男性に対して無理に会話を盛り上げれば「騒々しい女性だ」ととられてしまいますし、自分のことばかりを話していれば「押しつけがましい」と思われてしまうのです。
それよりも、会話のおもしろさや派手さではなく、あなたが持っている相手を理解する力に意識を向けてください。
例えば、頷きながら静かに話を聞くことや、時に気づいたことを優しく伝えてあげること。盛り上げることはできなくても、笑わせることはできなくても、男性からすると肯定されている喜びと受け容れられている安心感が存在しています。
そして、こうした喜びを感じ合えたとき、初めて男性は心を開き、あなたへの愛を育むことができるようになるのです。
このように、愛とはつながり、感じあうことです。
そして本当に大切なのは、表面上の会話の上手さや笑いをとれることではなく、あなたの感性を使って「全身で相手を感じ、相手に伝わる表現をすること」。これがコミュニケーションの本質です。
だから「何をどう話したら良いのか?」にばかり目を向けるのではなく、「相手のことをどう感じるか?」に意識を向けてみましょう。
あなたが心を開いて相手に接することができたとき、初めて本当の相手の姿を感じ取ることができます。そこに真実の絆は生まれていくことでしょう。
(斎藤芳乃)