とっても素敵なこの家。
北欧風のデザインで光をたくさん取り入れた内装にうっとりしてしまいますが、実は運送用コンテナを「アップサイクル」した、プレハブの家なのです。
「アップサイクル」とは、使用済みのものの性質を活かし、さらに良いものに生まれ変わらせること。コンテナから変身したこの家は、まさに素晴らしい例です。
アップサイクルされる前は、どう見てもコンテナ。
アップサイクルで、太陽電池を備えた屋根のある家に変身!
中身は、素敵な家そのもの!
デンマークの設計事務所ARCGENCYが設計したこの家は、「消費するエネルギーの量より作り出すエネルギー量が多い家にすること」を目的としてデザインされました。屋根には30平米の太陽電池と緑が備え付けられていて、家を地熱とつないでいます。また、雨水は地下の貯水槽に貯められ、この家で使用されるエネルギーの消費量は、デンマークの家の標準基準の半分以下と、省エネの作りになっています。また、この家はプレハブなので、通常のISOコンテナとして搬送ができ、建てられる土地の気候や地震の土地柄に適応することもできます。
周りの自然に開放されている大きな窓からは光がたっぷり入り、外の自然の景色を生活空間の一部に取り入れています。オンラインで注文する際は、内装のレイアウト、サイズ、インテリアまで選べるので、アイディアもどんどん膨らんでいきそう!
たとえ家族で引っ越すことになっても、パーツを組み立てる仕組みになっているので、家ごと移動させることもできます。何十年か後に家が老朽化して解体することになっても、解体後は材料となっているコンテナの建材をコンテナ工場に送りリサイクルし、再び搬送用コンテナに生まれ変わらせることができます。
家は解体したら終わりという常識を覆す、その次の命がある家。材料と環境を大切にしながら作られ、自然と共存していくのに理想的なこの家に、いつか住んでみたいです。
(山縣美礼)