2022年、改めて意識したいのは「食養生」。松永真美さんの『あるベジタリアンの食卓』から、寒い時季の“養生ごはん”のヒントをご紹介します。
風邪をひいたかな、と思ったら「大根のおかゆ」
「風邪をひいたかな」というときに、松永さんが食べているのは大根入りのお粥です。冬が旬の大根は、水分たっぷりで甘く、消化にやさしいのが特徴。大根は大きめに切ってお米と土鍋で煮込めば、大根の水分が広がった美味しいお粥のできあがり。食欲のない日にもこれなら食べられそうですね。
「なんとなく調子が悪い」ときはゴボウを
冬に松永さんがよく食べる食材のひとつが「ごぼう」です。ごぼうには滋養があり、食物繊維がたっぷりで整腸作用があり便秘によいとされています。さらに、むくみにも良い食材だとか。松永さんは「なんとなく調子が悪いな」というとき、ごぼうと梅干しをひたすらコトコト煮る「ごぼうの梅煮」を食べると不思議と元気になれるといいます。作りおきをしておくときっと便利ですね。
栄養価の高い「麹」。寒い季節に取り入れるときは加熱して
甘酒は、日本の伝統的な発酵食品のひとつ「麹」で作る飲み物。麹を使った甘酒などは“飲む点滴”と言われるほど栄養価の高いことで知られていますが、実は麹には体を冷やす性質が。寒い季節に取り入れるときは、根菜や生姜などと合わせて使い、加熱調理するのがおすすめだそう。松永さんが愛飲しているのは、甘酒につぶしたいちごを入れた「いちご甘酒」。炊飯器や水筒があれば、驚くほど簡単に作れます。
腸活や美容に。満足感たっぷりの「根菜とひえの酒粕クリーム煮」
もうひとつ、寒い時季にスーパーや酒屋さんでよく見かける発酵食品といえば「酒粕」。ビタミンB群やアミノ酸などの栄養が豊富なうえ、腸の調子を調え、健康に役立つ酵素もたっぷり。また、美白成分ともいわれているアルブチンや美肌効果があるとされるコウジ酸も。酒粕に、根菜や生姜、味噌などの体を温める食材を使って「根菜とひえの酒粕クリーム煮」は、こっくりとしたクリームソースが食べたいときにおすすめです。
おせち、グラタン…冬のとっておきメニュー
ここからは、冬に食べたいベジタリアンメニューを。野菜の栄養をたっぷりいただいて、寒い季節を乗り切りましょう。
ほっくほくの里いもとさつまいものグラタン
冬に食べたくなる定番料理「グラタン」。松永さんがある日食べていたのは、里いもとさつまいもを使ったお芋のグラタンでした。里芋のねっとり感とさつまいもの甘みがやみつきに。アツアツでぜひ!
ごちそう続きの年末年始、シンプルさがうれしいお雑煮
年末年始は特に胃腸が疲れやすい時季。理想は、出来立ての温かいが食事だと松永さんは言います。教えてくれたのは、お正月の定番である「お雑煮」。昆布と椎茸でだしをとり、人参と大根、ごぼうを煮ていただくシンプルなレシピが特徴です。これなら私も作れそう!
干し椎茸のうまみがしみる、ヘルシーな豆腐しゅうまい
冬は湯気がたつ料理が一段と美味しく感じられる時季。煮込み料理や蒸し料理は、部屋の温度や湿度が上がって一石二鳥です。豆腐に干し椎茸、生姜、みじん切りにした野菜を具にして作る「豆腐しゅうまい」は、ヘルシーで優しい味。寒い夜、ふーふーしながら食べたい料理ですね。
体が喜ぶおいしい食事で、2022年は楽しみながら食養生を。
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