歩くことは、多くの人にとって(とりわけパンデミックが始まる以前は)、行きたい場所や目標へたどり着くためのシンプルな方法でした。
しかし新型コロナウイルスが流行してからというもの、ただ心身の健康のために家の近所や散歩道を歩く人が増えています。
でも、特に行き先を決めず歩いているときでさえ、ついスマホをチェックしたり、夕飯は何にしようかと考えたり、ポッドキャストを聴いたりと、あれこれほかのことをして歩く行為そのものから気を逸らしてしまっているのではないでしょうか。
そんなふうに歩くのをやめて、フラヌール(flaneuring:そぞろ歩き・散歩)を試してみましょう。
マインドフルネスに効果的な散歩のルール
フラヌールとは、(とりわけなじみのない場所で)周囲の環境に目をとめることだけを「目的」として散策を楽しむこと。気分が落ち着く効果が期待でき、幸福感の向上にも役立つかもしれません。
あてのない散策は、マインドフルネスの実践にもなります。
これはマインドフルネスストレス低減法(MBSR)のプログラムで教えられているテクニックです。
MBSRでは、「選択なき気付き(choiceless awareness)」、つまり目の前に現れるものに心を開くことが推奨されます。
特定の動きや活動に集中するのではなく、あてもなくそぞろ歩くことで、周囲のものに目をとめ、そちらへ近づき、観察して、その良さを味わおうという気分が促されます。
マインドフルネスに効果的な散歩のルール
このような散策に特に決まったやり方があるわけではありませんが、効果を最大限に引き出すコツはいくつかあります。以下に、散策に出るまえに知っておくべきことを挙げておきます。
1. スマートフォンは家に置いていく
(もしくはバッグにしまい、すぐに手に取れないようにする)。必然的に気が散ってしまうのを避けるためです。
2. リラックスして安全に歩ける場所を見つける
交通量の多い交差点を渡りながらのそぞろ歩きは、避けるのが無難です。
同様に、周囲を警戒しなくてはいけない場所かどうかも考えましょう。行き先を誰かに告げておくことをおすすめします。
3. 着心地のいい、天候にあった服装をする
寒かったり、足が痛かったりすると、あてのないそぞろ歩きを楽しむのは困難です。
4. ゲームの要素をもたせる
『The Art of Flaneuring』の著者Erika Owen氏がTODAY紙に語ったことによれば、そぞろ歩きにちょっとしたルールを入れるのは良いアイデアだそうです。
たとえば、特定の色の車を見たら進行方向を変える、という決まりを作るのもいいでしょう。
5. 歩く行為に意識を向ける
「選択なき気付き」を実践するには、特定の場所へ向かうのではなく、目にとまったものがあれば、とにかくそれに近づいてみます。
呼吸と歩行のペースを揃えてみてもいいし、歩く速度をとてもゆっくりにして、足のさまざまな部分が地面に触れるのを意識してみてもいいでしょう。
冬も近いので、フラヌールをフリルフスリフ(friluftsliv)(スウェーデン語で「Free air life」:自然の中で過ごすこと)のメニューに組み込んでもいいかもしれませんね。
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Image: Lenti Hill /ShutterstockSource:
Rails-to-Trails Conservancy,TODAY
Emily Long - Lifehacker US[原文]
訳:梅田智世/ガリレオ
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普段から歩きながらものを考えたり極端な怒りにとらわれたりと頭ばっかり使ってたら頭に自我が出来て頭からも心からも声が出るようになった。頭を空っぽにするのは必要かもしれない。