巡礼と聞くと、フランスとスペインの国境の町から、サンティアゴに向かう旅を思い出します。目的はひとりひとり異なる巡礼の旅ですが、その日本版といえば、四国のお遍路が有名です。
お遍路ってなんの為にするもの?
そもそもお遍路は、今から約1200年前に弘法大師・空海が人々の災難を除くために開いた八十八ヶ所の霊場を巡拝したのが由来。全行程が約1,300kmにも及び徒歩で巡ると1カ月半〜2カ月かかると言われています。
江戸時代のお遍路は、家内安全・病気平癒・先祖供養など、現世や将来を願う祈りの旅でした。それが最近では、信仰によるもの以外に、健康のため、ストレス解消のため、自分自身を見つめ直すため、観光としてなど、さまざまな目的で巡られています。たしかに、2カ月もの間歩き続ける旅をしたら、とことん自分自身と向き合うことになりそうです。
お遍路の旅へ出てみたいけれど、2カ月もの休暇は現実的にとることができない......。そんな気持ちを満たしてくれるイベントを見つけました。それが東京にいながらお遍路ができる「1日で巡るお遍路さん in 丸の内」です。
77年振りに、88体のご本尊が出開帳
東京・丸の内で開催されるこのイベントでは、四国霊場開創1200年を記念して、各霊場のご本尊88体が、東京の会場内に勢ぞろいします。88体のご本尊が四国を離れるのは、77年振りとのことで、大変貴重な機会です。また、通路には各寺の境内の砂も敷かれ、足の裏からも霊場を感じられる工夫がされています。さらに、イベントの入場者には、88カ所すべてを巡礼したときに発行される「結願之証(けちがんのしょう)」が渡されます。
たった1日なので、実際にお遍路をした実感はなくても、ご本尊と対峙して自分を見つめ直すのには、絶好の機会。そしていつの日か、長い休暇がとれたときには、本物のお遍路の旅へ出てみようと思います!
[1日で巡るお遍路さん in 丸の内]
日程:4月18日(木)〜4月25日(木)
開催時間:9時~21時 ※3時間ごとの時間指定制。1日4部開催
場所:JPタワーホール&カンファレンス(4Fホール)・東京シティアイ(B1フロア)
住所:東京都千代田区丸の内2-7-2
定員:各部700人 入場料:前売券 2,000円・当日券 2,300円(税込)
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[参照元:四国お遍路.com]
photo by Thinkstock/Getty Images
(林美由紀)