新型コロナウイルスの感染拡大で、自宅待機や在宅勤務が求められるようになってきています。
長時間、同じ空間で家族と一緒、もしくはひとりきりで過ごさないといけない場合、人間関係や時間の管理がストレス回避のために大切になります。ワークライフバランスを崩さないためには、どのようなことを心がければよいのでしょう?
『Prevention』では、在宅勤務で健康的に生産性を上げるためのヒントを専門家に聞いています(以下、2019年2月14日公開記事)
9. 時間管理を行う
image via shutterstock予算を組む前にお金をどのように使っているかを分析するように、在宅勤務中にどのように時間を使っているか記録して、効率アップを図りましょう。
「メールの返信に時間をかけすぎていませんか? 今対応する必要のないプロジェクトでつまずいていませんか? どのようにタスクの優先順位を決めていますか?」と言うのはマインドフルなライフスタイルとストレスマネジメントを専門とする、認定ライフコーチのスーザン・ペタンさんです。
もし一日のうち3時間もソーシャルメディアに没頭しているようであれば、習慣を見つめ直した方がいいでしょう。
10. 合理的にタスクをこなす
image via shutterstock無駄な作業をしていないかひと通り精査した後、いつも繰り返し行っているタスクがないか見直してみましょう。ちょっとした工夫でそれらを合理化できないか、考えてみてください。
たとえば同じメールを毎回少し変えて送っているのなら、時間を節約するためテンプレートを作るのがおすすめです、と認定心理学者で起業家コーチのアシュリー・ハンプトンさんは言います。
「そのメールを週に10回送っている場合、テンプレートを使うことで2分短縮できると考えれば、週に20分、月に80分の時間を節約できます。その節約した80分をお金に換算したらいくらになるでしょうか? システムを活用すれば、より生産的になれるだけでなく、収入もアップできるかもしれません」
11. ToDoリストに優先順位をつける
image via shutterstockToDoリストが多すぎると心が折れ、物事を先延ばしにしたり、何から手をつけていいかわからなくなったりすることも。
「その日のタスクの優先リストを作ってみましょう」と提案するのは、専門家とともに時間管理と生産性向上のための指導を行う言語療法士のメリッサ・ウォラックさん。「終わらせたいタスクを1~3個選んでください。しっかりと達成感が得られ、仕事を前進させてくれるタスクを特定しましょう」。
『The Mompowerment Guide to Work-Life Balance』の著者で、ワークライフバランスの講演を行うストラテジストのスザンヌ・ブラウンさんは、前の日の夜に戦略を立て、タスクの優先順位を立てて、とアドバイスします。「こうすれば、すぐに仕事に取り掛かることができます。その日の予定を考える必要もなく、貴重な生産時間を浪費せずに済みます」
12. タイマーを設定する
image via shutterstockタスクの優先順位づけができたら、タイマーを設定してください。タイマーが鳴るまで、ひとつのタスクに全エネルギーを集中させます。あなたにとってちょうどいい時間がどれくらいなのかいろいろ試してみるといいでしょう、とウォラックさん。
「集中が切れるまで」とか、「ソーシャルメディアを見たくなってしまうまで」の時間を図ってみてください。25分間単位でも1時間単位でもいいので、仕事をする時間の区切りを決めたらタイマーを設定します。タイマーが鳴ったらパソコンから離れてください。
「眼精疲労の予防にもなりますよ」とウォラックさん。
13. 自分と大切な人のための時間を予定に入れる
image via shutterstockふつうは、仕事の予定を中心に立て、セルフケアや家族との時間は後から組み込んで考えますが、メンタルヘルス准カウンセラーのマリア・レイエスさんは、このパラダイムを逆にしてください、と提案します。
「エクササイズ、朝食、読書など、まず自分の楽しみのための時間を予定に組み込み、自分を第一に考えます。残りの予定はその後に考えます」と彼女は話します。家族との時間についても同じように行います。
在宅勤務のいいところは、自分にとって大事なことに時間を注げるということです。その時間を大切にすることで、生産性も上がります。
14. タスクをまとめる
image via shutterstock似たようなタスクは、まとめて行うと非常に効率的です。電話をかけるときや調査をするときなどに、まとめて行いましょう。
たとえば、ハンプトンさんの場合、頻繁にレポートを書いてスキャンします。1つのレポートを書いてスキャンするのではなく、5~6つのレポートを完成させてから、まとめて一気にスキャンするそうです。
「ひとつのタスクから次のタスクに切り替えるとき、つまりレポートを書く作業からスキャンする作業に移るとき、ひとつ目のタスクからふたつ目のタスクへ脳が切り替わるのに時間がかかります。この場合、時間のロスにつながり、生産性が落ちてしまいます。
しかし、(まとめてスキャンをすれば)コンテキストスイッチをする必要がないので、時間と精神的エネルギーの節約になります。コンテキストスイッチとは、簡単に言うと作業の切り替えのことです」と彼女は説明します。
15. マルチタスクをやめる
image via shutterstockマルチタスクは生産性を高める究極の秘訣と思われがちですが、実際には逆かもしれません。「マルチタスクを本当にこなせる人は、全人口のたった2%にすぎません」とウォラックさんは言います。
「ひとつのタスクに集中した方が、脳は効率的に働いて、生産性が上がります。モノタスクこそが、脳やエネルギーの集中を促す最も生産的な方法です」
家で仕事をしている場合、邪魔が入り集中力が切れてしまうことも多いので、これを実践するのは特に難しいでしょう。
16. 仕事中は家事をしない
image via shutterstock家で仕事をしても、家事をする時間が急に増えるわけではありません。ただ、オフィス勤務のパートナーにこれを理解してもらうのは、なかなか難しいでしょう。「どちらも仕事をしている場合、あなたが家で仕事をしているからと言って、魔法のようになんでもこなせる時間ができるわけではありません」とウェストさん。
家事をどう分担するか、きちんと話し合う必要があるでしょう。
「仕事と家事をきちんと切り離すことで、どちらもより効率的にできるようになります」とペタンさんは補足します。「仕事モードとプライベートモードを何度も切り替えるのは大変です」
──この記事は、2019年2月13日の記事を再編集して掲載しています。
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