フルーツの炭水化物は、ジャンクフードから摂取する炭水化物とはまったく異なります。「摂取カロリーの80%を、フルーツ、野菜、全粒穀物、豆などヘルシーな複合炭水化物を含む食品から摂れば、同じカロリーを食パン、甘いシリアル、ポテトチップスなどから摂るよりずっと健康的です」と、オハイオ州コロンバスでサイトOne Bite Wellnessを運営する、管理栄養士のエイドリアン・ライモさんは言います。
image via shutterstockなぜかって? 答えは簡単です。食パンや砂糖を含むスナックはカロリーばかりで栄養がありませんが、フルーツにはビタミンや栄養素が豊富に含まれ、満腹感を持続させる食物繊維も摂ることができます。
「食物繊維によって、グルコースに対するインスリン反応が遅くなり、食後の満腹感が増します。ですので、低炭水化物ダイエットに取り組んでいる患者のカウンセリングをするときは、食物繊維の重要性を強調して伝えるようにしています」と、ブログDelish Knowledgeの開設者で、管理栄養士のアレックス・カスペロさんは言います。食物繊維はほかにも、便秘、痔、憩室炎(けいしつえん)などを予防し、コレステロールを下げることも証明されています。
だからといって、フルーツばかりの食事でもいけません。「タンパク質や糖分を摂りすぎてしまいます。また、炭水化物を摂取しすぎると、余分な脂肪が蓄積していきます。バランスが大事です」とライモさん。
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低炭水化物ダイエットを始めようとしている方や体重を落としたいという方は、ここに紹介する10種類の低糖質フルーツを食事に加え、これらのナチュラルスイーツを適度に楽しんでみてください。糖質の多いフルーツから低いフルーツの順にご紹介します。
りんご パイナップル ブルーベリー 洋ナシ オレンジ ハニーデューメロン スイカ ラズベリー ルバーブ アボカド1. りんご
100gに含まれる糖質量:10g
朝にオーツを食べるなら、砂糖やハチミツをかけるのではなく、角切りりんごとシナモンをのせてみてください。
「朝食に砂糖を摂らないようにしてください」とライモさんは言います。「患者さんにも私自身にも言えることですが、朝、砂糖を摂取してしまうと血糖値が上がり、その後も1日中糖分を欲するようになってしまいます」。
2. パイナップル
100gに含まれる糖質量:10g
ピニャコラーダが好きな方、ジュースやシロップを使わずに、自然な甘さのパイナップルを使って、ハッピーアワーの1杯を楽しんでみませんか?
「私のお気に入りのカクテルは、ウォッカ、ミネラルウォーター、庭で育てたフレッシュミント、フローズンパイナップルを混ぜた1杯です。砂糖は一切加えませんが、とてもおいしいですよ」とライモさん。
3. ブルーベリー
100gに含まれる糖質量:10g
ベリー類にはつぶつぶの種がたくさんあるので、ほかのフルーツよりも食物繊維が豊富です。
「ブルーベリーは、オーバーナイトオーツやパンケーキなどの朝食によく合います。おやつのスムージーに混ぜたり、ランチのサラダにのせたりしてもいいでしょう。ココナッツヨーグルトにシナモンとブルーベリーをかければ、ヘルシーなデザートになります」とライモさん。
健康効果を最大限に得たいなら、ワイルドブルーベリーがおすすめです。「ワイルドブルーベリーには、普通のブルーベリーの2倍の抗酸化物質が含まれます」とカスペロさんは解説します。
4. 洋ナシ
100gに含まれる糖質量:10g
ここに紹介する低糖質フルーツは、生のまま食べるのが一番です。洋ナシはシロップ漬けになっていたり、スナックパックや缶詰になっていたりするものが多いですが、こちらも生で食べるのがおすすめです。
「加糖表示を確認してください。スープ、パン、ヨーグルト、グラノーラバー、パックに入ったフルーツなど、砂糖が加えられていることに気づかないまま食べている食品がたくさんあります」とカスペロさん。「多少の添加糖を摂取するのは問題ありませんが、すぐにその量は積み重なっていきます」。
5. オレンジ
100gに含まれる糖質量:9g
オレンジを摂取するなら、オレンジジュースより生のまま食べた方が血糖値にやさしいでしょう。オレンジには糖分が含まれますが、Mサイズのオレンジには食物繊維3gが含まれます。
「自然食品には天然糖が含まれますが、あまり気になりません。その分、食物繊維が消化や吸収をよくしてくれるからです」とカスペロさん。「植物によって、ペクチン、ガム、粘液、セルロース、ヘミセルロース、リグニン、水溶性食物繊維など、さまざまな種類の食物繊維を摂ることができます」。
6. ハニーデューメロン
100gに含まれる糖質量:8g
この緑色のメロンは、フルーツサラダに入れてしまうとあまり目立ちませんが、ネガティブな先入観は捨ててください。カリウム、ビタミンA、ビタミンCが含まれるので、低炭水化物ダイエットをしている人におすすめの甘い秘密兵器です。
角切りにしてカクテルに入れたり、くし形に切ってスパークリングワインに漬けてみたり、丸く切り抜いてフルーティーなビネガーをかけたりするとおいしいですよ。
7. スイカ
100gに含まれる糖質量:6g
このかわいらしいピンクのフルーツは、水分量が抜群で低カロリー(1カップで46kcal)。夏のスーパーフードです。
「スイカは体の水分補給に最適です。ライムジュースをかけると、とてもおいしいです」とライモさん。
8. ラズベリー
100gに含まれる糖質量:4g
どのフルーツよりも食物繊維を豊富に含むラズベリーは、冷蔵庫(または冷凍庫)に常備しておくといい食材。
「ラズベリーは食物繊維が豊富なので、消化を促進し、血糖値を整える作用があります。ブルーベリーと同様、ラズベリーには食物繊維がたっぷり含まれますが、糖分は非常に少ないです。また、冷凍ベリーもお忘れなく。生のものよりお手頃なうえ、栄養もほとんど変わりません」とカスペロさん。
ラズベリーにチョコレートを詰めて食べれば、ちょっとしたおやつになりますよ、とライモさん。
9. ルバーブ
100gに含まれる糖質量:1g
ルバーブは糖分の少ない細長いフルーツですが、『Food Chemistry』誌の研究により、20分間加熱すると特定のがんのリスクを下げることが証明されています。
定番のクランブルパイにはせず、ギリシャヨーグルトにトッピング(ハチミツを少し)したり、低糖質マフィンに入れたりしてみてください。
10. アボカド
100gに含まれる糖質量:1g
クリーミーで甘いアボカドは、ワカモレ、アボカドトーストなど、さまざまな方法でおいしく食べられるフルーツです。「善玉脂肪を含むお気に入りのフルーツです」とライモさん。
ディップだけでなく、いろいろな料理に使えます。ワークアウト後のスムージーにアボカド1/4とココアパウダーを加えれば、クリーミーなチョコレート味のスイーツを楽しめます。
──この記事は、2018年11月27日の記事を再編集して掲載しています。
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訳/Seina Ozawa