そこでピラティスとヨガについて、いちばん知りたい疑問にお答えします。
ピラティスって何?
image via shutterstockなんとなくハードルが高そうなイメージがあるピラティスですが、実際には体に負担をかけずに体幹の筋肉を鍛えるというものです。
強さや安定性、筋肉のコントロールを重視した、エネルギッシュでマインドフルな全身運動のメソッドで、1920年代にジョセフ・ピラティス氏によって考案されました。マットの上で行うほかに、リフォーマーと呼ばれるマシンなど特別な道具を使うこともあります。
ヨガって何?
image via shutterstockおよそ何千年もの歴史があると考えられているヨガ。一連のポーズを行うヨガの実践では、呼吸だけでなく自分の内面にも意識を集中させます。
ヨガをサポートしている最大の非営利団体ヨガ・アライアンスによると、ヨガとは「肉体的、精神的、感情的、霊的なあらゆるレベルの健康のための包括的な体系です。それは信仰ではなく、豊かなくらしのための技術や指導の体系なのです」とのこと。アメリカでおそらくもっとも有名なのは、姿勢(ポーズ)と呼吸法を中心としたハタヨガです。
ヨガとピラティスはどこが違うの?
image via shutterstockヨガもピラティスも流れるように動作を行う点は共通していますが、重視しているポイントが違うと専門家は指摘します。ピラティスは体幹の強さに着目しますが、ヨガは柔軟性によりフォーカスし、また精神面とも強くつながりを持ちます。
「ヨガにはスピリチュアルな要素がありますが、それはインドにおける指導者や賢者という長い歴史に由来するものです。いっぽう、ダンサーたちが呼吸や動きを改善して脊椎の健康を維持できるようにと、ひとりの男性が考案したのがピラティスです」と説明するのは、ニューヨーク市認定ヨガインストラクターのメル・ルッソさん。
「私が思うに、ヨガには多くのバリエーションとスタイルがありますが、ピラティスは創設者の意図にかなり忠実だというのが大きな違いです」
ピラティスのマスターティーチャーでピラティススタジオ「ボディトニック」のオーナー兼ディレクターのジェニファー・デルーカさんは次のように話します。
「どちらも心と体に働きかけます。ヨガもピラティスも全身の調子を整えることを目指していて、適切なアライメントとポーズを大切にしています。いくつかのヨガの実践ではポーズを止めてキープすることを重視しますが、ピラティスはきびきびした動きで構成されていますね。またヨガには明らかにスピリチュアルな面がありますが、ピラティスでもエクササイズを行った結果として、健康で元気になったという実感を得られるようになります。
両方とも筋肉のトレーニングやストレッチを取り入れているものの、どちらかといえばヨガはよりストレッチを重視、ピラティスは筋肉のトレーニングに重きを置いています。しかし、いまではヨガとピラティスのこうした違いはとても曖昧になってきています。ピラティスのよい点を取り入れていないヨガのレッスンを見つけるのは難しくなっていますし、その逆もまた同様です」
次回の『Prevention』に続きます。
ヨガとピラティスどちらが合ってる?
ピラティスインストラクター・内藤麻里恵さん|My Favorite Sports vol.38
ヨガインストラクター・ヨシミさん|My Favorite Sports vol.39
Lisa Bain/Yoga vs. Pilates: Which One Is Better for You and What Are the Benefits? /Maya A. Kishida(翻訳)
コメント
コメントを書く