冬はダイエットに適した時期です!
一年で最も気温が下がる冬は、体が体温を上げようとするので基礎代謝が上がり、実はやせやすい時期です。しかし、体がエネルギーを得ようとして食欲が増したり、寒さで運動不足になると太りやすくなるので要注意。
体を中から温めて、血行をよくして冷えや便秘を改善する食事や、脂肪燃焼効果が期待できる食材を積極的に摂り入れたいところ。糖質を控えめに、血糖値の上昇を抑えることも脂肪の燃焼につながります。
今回は、体を温め巡りをよくして、ダイエットも叶えたいときにおすすめの食べ方をご紹介します。
摂りたい栄養素
タンパク質……筋肉など体を作り代謝を上げる。免疫力アップ、疲労回復。冷えを改善し血流を促す ビタミンB1……糖質の代謝を促す ビタミンB2……糖質、タンパク質、脂質の代謝を促す ビタミンC、ビタミンE……抗酸化作用が高い、血行促進 オメガ3脂肪酸(EPA、DHA)……中性脂肪を下げる 食物繊維……腸内環境を改善し、便秘を予防 鉄……貧血予防 酢酸、クエン酸……脂肪燃焼を促す。疲労回復。血糖値の上昇をゆるやかにするおすすめの食材
羊肉(ラム)……タンパク質(脂肪燃焼作用があるアミノ酸のL-カルニチンに注目。羊肉は豚肉の7倍、牛肉の3倍含まれる)、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE、鉄 鮭、サバ、イワシなど青魚……タンパク質、オメガ3脂肪酸、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE、鉄 鶏肉(ムネ・ササミ)、エビ……低脂肪高タンパク、ビタミンB1、ビタミンB2 卵……タンパク質(アミノ酸のロイシンが脂肪を燃焼させて筋肉量の維持に役立つ)、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE、鉄 ニラ、小松菜、かぶの葉……ビタミンA、ビタミンC、ビタミンB1、食物繊維、鉄 ネギ……硫化アリル(ビタミンB1の吸収を高める)、ビタミンC、食物繊維 唐辛子、しょうが、シナモン、八角、クローブ……体を温め代謝を促し、脂肪を燃焼 にんにく……ビタミンB1、アリシン(ビタミンB1の吸収を高める)、食物繊維 酢……酢酸、クエン酸、アミノ酸摂り方を気をつけたい食材
果物(ベリー類、グレープフルーツ) トマト、きゅうりなど夏野菜 豆腐 抹茶、緑茶脂肪燃焼作用が期待できても、体を冷やす作用があり、冬はとくに気をつけたい食材。冷たい食べ物、飲み物は控え、常温または温かくして適量をとるとよい。
体を温め、脂肪燃焼を狙いたいときのレシピ
以上をふまえた「一汁一菜レシピ」をご紹介。旬の野菜で手軽に作れ、おすすめのメニューです。
撮影/中村美穂ラムとニラの火鍋風スープ(調理時間:約20分)
ラム肉特有の臭みを和らげるコツは、酒や香味野菜で下味をつけ、強火でしっかり焼き付けること。タンパク質と野菜がたっぷりとれて、香味野菜やスパイスたっぷりの薬膳火鍋風スープで体の芯からぽかぽかになり、脂肪燃焼を促します。
<材料:2人分>
ラム薄切り肉 200g 木綿豆腐 150g ニラ 1/2把 もやし 1/2パック 舞茸 1/2パック 長ネギ 1/2本 にんじん 1/2本 ナツメ(あれば) 2個 ごま油 適量A
酒 大さじ2 しょうが(すりおろし) 小さじ1 にんにく(すりおろし) 小さじ1 塩 少々 こしょう 少々B
だし汁 500ml みそ 小さじ2 しょうゆ 小さじ2 鶏ガラスープの素 小さじ1 豆板醤 小さじ1 五香紛(※シナモン、八角、クローブ、花椒、陳皮などの中華ミックススパイス。シナモンなど単品でもOK) 適量<作り方>
ラム肉にAをまぶして10分程おく。にら、豆腐は食べやすく切る。ネギは斜め薄切りに、にんじんはピーラーでそぐ。 ごま油を熱した鍋に1のラム肉を広げ、強火で焦げ目がつくまで焼く。Bを加えて煮立たせ、1の野菜、豆腐、ナツメを入れ、蓋をして具に火が通るまで煮る。 撮影/中村美穂かぶのレンジピクルス(調理時間:約5分)
一日あたり大さじ1杯の酢をとるとダイエット効果が期待できるといわれています。旬の野菜を保存がきくピクルスにして、つけ汁も飲んだりスープに入れて摂ります。パプリカなどほかの野菜を加えても。
<材料:2人分>
かぶ 1個 かぶの葉 1個分A
酢 大さじ2 水 大さじ2 塩 小さじ1/4 てん菜糖 小さじ1/4 粉末だし 小さじ1/4<作り方>
かぶとかぶの葉を食べやすく切って耐熱容器に入れAを混ぜ、ラップをかけ600Wのレンジで約1分加熱し、混ぜる。おまけ:ダイエット中に飲みたい、シナモンカフェラテ
シナモンカフェラテ。ハイカカオチョコレート&くるみを添えて。 撮影/中村美穂コーヒーに含まれるカフェイン、クロロゲン酸などの成分は、血糖値の上昇を抑え、脂肪燃焼を促すといわれています。
さらに、シナモンは体を温める作用があり、脂肪燃焼、美肌効果も期待でき、ほんのり甘みがあるので砂糖いらず。
ポリフェノール豊富で糖質が少ないハイカカオチョコレート(カカオ70%くらい)とオメガ3脂肪酸が摂れるくるみと一緒に。
体を温め、腸の動きを活発にし、満足感も得られるので、朝食や間食におすすめです。
糖質の摂りすぎには要注意
寒さで基礎代謝が上がる時期を利用して、年末年始の食べすぎもリセットしたいところ。体を中から温めて、免疫力を高め、ダイエットも叶えましょう。
体を温める食べ物、飲み物とはいえ、鍋の〆の炭水化物やお餅、ホットドリンクの砂糖など、糖質の摂りすぎには要注意です。
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中村美穂(なかむら・みほ)さん
管理栄養士、フードコーディネーター、国際薬膳調理師。料理好きから管理栄養士となり、おいしく楽しく身体にやさしい料理やお菓子を探求。商品開発や、保育園栄養士としての給食作り・食育活動・食事相談等の経験を活かし、料理教室「おいしい楽しい食時間」を開催。書籍・雑誌へのレシピ提供も多数担当している。公式サイト
image via shutterstock, Photo by Getty Images
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