そう思うのは、あなただけではありません。最近米国で行われたアンケートによると、アメリカ人がシーツを洗濯する頻度は平均して24日に1回。
「人はなかなか自分の体臭には気付かず、他人には臭く感じるシーツに染みついた臭いにも鈍感になりがち」と、P&Gファブリックケア部門の上級研究員であるローラ・グッドマンさん（理系修士）は言います。
しかし臭いの有無にかかわらず、汚いシーツは放置しておけば、肌の炎症に加えて、にきびやダニアレルギーなど、健康に害を及ぼす可能性があります。
では、シーツはどれくらいの頻度で替えればよいのでしょうか？ 面倒な洗濯にやる気を出すコツとあわせて専門家が教えます。
Q1. シーツを洗うベストな頻度は？
image via shutterstock「原則として、シーツは1〜2週間に1回は洗濯するべき」とグッドマンさん。
とはいえ、ベッドで寝る人が寝汗をかいたり、セックスしたり、裸で寝たり、ペットと寝たりすると、パジャマを着てひとりで寝ている場合に比べて、ベッドはより汚れやすくなります。なので、そういった場合は週に1回は洗うように。
さらに、米国皮膚科学会によると、にきびができやすい人は枕カバーを洗濯する頻度を増やすとよいのだそう（おすすめは数日おき）。「化粧を落とさず寝てしまいがちな人や、髪を週に何回かしか洗わない人、寝る前に顔にたっぷり乳液をつける人にも同じことが言えます」とグッドマンさん。
Q2. シーツを洗濯する頻度が、それ以下だとどうなる？
image via shutterstockまずは、オエッとする事実から。人は1時間あたりに2億個もの皮膚細胞（つまり、アカ）を落としています（一晩になると14億個にまで及び、パートナーも一緒に寝ていればその2倍）。
それから、ベッドには、そのアカを餌とする8本足のイエダニが住み着いています。米国喘息・アレルギー財団によると、このダニは病気を媒介しませんが、その死骸（そしてフン）は1年をとおしてアレルギーの原因に。
「あまり定期的にシーツを洗濯しない人は、咳と鼻水が出たり、ひどい場合にはゼーゼーとした呼吸音がでたり、息がしづらくなることもあります」とグッドマンさんは言います。
枕カバーも繁殖しやすい
image via shutterstock厄介なイエダニの他にも、洋服にその1日で付着したあらゆるものをベッドに持ち込んでいます。
ほこり、化粧品、ローション、環境汚染物質。これらの例はほんの一部にすぎません、とニューヨーク市にあるマウントサイナイ医療センターの皮膚科で、美容と臨床の研究部門の部長を務めるジョシュア・ザイクナー医師は言います。自分の汗や皮脂、性的な体液に加え、ペットのフケまで付いていれば、シーツはかなり汚いことに。
睡眠中には、皮膚がこれらの物質に触れ、あらゆる問題が起こる可能性が高くなります。皮膚の炎症からニキビ、そして感染症にかかってしまうことも（これはあくまで起こりうる最悪のケースを想定）、とザイクナー医師は説明します。「乾燥肌や敏感肌の人や、湿疹あるいは酒さ（しゅさ）といった慢性炎症性疾患のある人は、肌の保護機能が既に弱っていることから、よりそのリスクが高まる」とザイクナー医師。
「さらに状況をこじらせるのが、湿った場所で繁殖しやすい細菌やカビといった微生物です。その繁殖場所には汚い枕カバーも含まれます」とザイクナー医師は言います。
Q3. 毎週シーツを洗濯する時間がなかったらどうする？
image via shutterstock「一番簡単な解決法は、予備を多めに準備しておくことです。シーツと枕カバーが3セットあれば、数週間はもちます」とグッドマン医師はすすめます。
シーツを洗濯する前に洗濯表示をチェックして、必ずその指示に従って洗うようにします（一般的には、ポリエステル繊維のものは低めの温度がよく、綿は高温でもOK）。
米国喘息・アレルギー財団によると、可能であればイエダニ駆除のために、洗濯機の最高水温で洗うとなおよいかもしれません。またもちろん、色物は分けて洗います。濃い目の色あるいは赤系の色は色落ちや、他の色の薄いものに色移りしてしまうので要注意。
また、適量以上の洗剤を入れてしまうと、すすぎ落とし切れなかった洗剤がシーツに残ってしまい、それが肌の炎症の原因になることもあります、とザイクナー医師は説明します。シーツを洗うのは面倒ですが、洗い立てのシーツに寝る心地よさに勝るものはありませんよ！
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Lauren Krouse/How Often Should You Really Wash Your Sheets? Experts Share the Magic Number/STELLA MEDIX Ltd.（翻訳）
