風邪は医学用語で「急性上気道炎」といいます。特徴は以下の4つ。
・上気道(鼻からのどの通り道)に炎症が起こる
・原因の90%程度はウイルスによるもの
・良性の病気である
・ほとんどが自然治癒する
注目したいのは4番目。風邪は「安静にしていれば自然に治るとわかっている」病気です。
では、どれくらい安静にしていれば治るかというと、それは個人差がありますが完全に回復するまでには7~10日かかるというのが医学的な見解。決して短くはないので、自然に治るとはいえ、できればかからないのがベターです。
原因は9割がウイルス。200種類以上あるといわれ、ウイルスにより症状も異なります。混同されやすいのが「細菌」との違い。抗生物質は細菌には効きますが、ウイルスには効果がありません。つまり、風邪に抗生物質は効かないということです。
明日は「風邪とインフルエンザの違い」について解説します。
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裴 英洙(はい えいしゅ)さん
医師・医学博士、MBA。ハイズ株式会社代表取締役。1972年奈良県生まれ。金沢大学医学部卒業、金沢大学大学院医学研究科修了。金沢大学医学部卒業後、金沢大学第一外科(現・先進総合外科)に入局。その後、金沢大学大学院に入学し、外科病理学を専攻し医学博士を取得。さらに、病理専門医を取得し、市中病院にて病理医として病気の最終診断にかかわり、年間10000件以上の重大疾病の診断をこなす。また、医師として働きつつ慶應義塾大学大学院経営管理研究科(慶應ビジネス・スクール)にて医療政策・病院経営の第一人者の田中滋教授に師事。同ビジネス・スクールを首席で修了。ビジネス・スクール在学中に医療機関再生コンサルティング会社を設立。多数の医療機関の経営支援、ヘルスケア企業の医学アドバイザー業務などに従事。現在も医師として臨床業務をこなしつつ、臨床の最前線からのニーズを医療機関経営に活かすハンズオン型支援を行なう。著書に『なぜ、一流の人は「疲れ」を翌日に持ち越さないのか』『一流の睡眠』(ともにダイヤモンド社)などがある。
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