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だるい、ほてり、イライラ…更年期に似ているけれど、実は危険な病気って?

2019/10/31 07:30 投稿

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不安感、体重増加、倦怠感。

これらの症状はよく起こる問題ですが、「それは単に更年期の症状だ」と片付けるのはちょっと待って。似ている症状でも、実は深刻な病気が隠れている場合もあるんです。

前編に引き続き、後編では具体的な病気の種類を見ていきましょう。

更年期に似ている深刻な病気

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もっとも危険な病気のひとつに心疾患があります。

「心疾患の多くの症状は、更年期の症状に似ています」と機能性医学の医師で『 Heart Solution for Women』の著者であるマーク・メノラシーノ医師。「例を挙げると、ほてりは不整脈のサインで、とくに運動中の倦怠感は、不完全ブロックのサインであることも」とメノラシーノ医師。

メノラシーノ医師の患者のなかには、精神科医から抗うつ薬を処方されていた42歳の女性がいました。動悸や不安感といった症状は更年期の症状であると診断を受けていたのです。

たまの不整脈は女性によくみられる症状ですが、心臓の電気回路に異常がおこる心房細動はより深刻な症状です。メノラシーノ医師がその患者の心電図と心エコー図を調べたところ、動脈閉塞に特徴的なパターンを確認しました。「動悸があるときにはその原因は調べてもらうべき。しかし担当医が調べようとしなければ、死んでしまう可能性もあるのです」とメノラシーノ医師は警告します。

子宮がんで亡くなったケースも……

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更年期の症状と似ている病気の中で深刻なものには、甲状腺疾患(寝汗や倦怠感)、自己免疫疾患(しつこい痛み、重度の倦怠感)、結核などの感染症(寝汗)などがあります。

生理不順も、子宮内膜症、子宮筋腫、下垂体腫瘍、がん、あるいは妊娠のサインであることも。一般的に更年期の女性の経血は少なくなります。したがって、もし生理が重いままであれば、さらに検査する必要があります」とサントロ医師は言います。

生理周期の乱れは更年期の症状かもしれませんが、全てがそうであるわけではなく「特に若い人でそのような症状があれば、血液検査を受けてみるべき」とサントロ医師は勧めます。

カリフォルニア州サンタローサで小学校の教師をしていたパッティ・グレーブスさんは、がんを更年期症状と誤診されたひとり。12年前、当時48歳だったグレーブスさんは、生理が重く、血の塊が出るようになり、セックス中にも出血が。しかし、かかりつけ医はそれを更年期の症状で、一般的なものであると診断

「パッティはその医師を信じ、自分は大丈夫と思っていました。医師のほうが専門家だから、よく分かっているはずと信じていたのです」と義理の娘のリーサ・グレーブスさん。それから1年近く苦しみ、やっと別の婦人科医へ行き、超音波検査を受けました。その結果、腹部にステージ4の子宮がんがみつかり、グレーブスさんはそれから2年もせずに亡くなりました。

不安が影響することも

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深刻な病気ではなくても、質問すらされず、疑心暗鬼になることもあります。ドーセンベリーさんは「自分が訴えた症状を無視されて、そうではないと片付けられてしまうと、精神的に不安定になります」と言います。

うつ病でない女性も、抗うつ薬を出されることがあります。医師は、不安感からくる健康面への影響を心配するからです。メノラシーノ医師が診た、紹介されてきた患者もそのひとりでした。実際は必要でない薬を使うと、余計な副作用が出る恐れもあるので注意が必要です。

また更年期の症状を全く考慮しないことも、同様に誤診のリスクがあります。「正確な診断をしているかもしれませんが、ホルモンバランスの変動による影響を考慮していない場合も」とピンカートン医師。

うつ病を例にとると、更年期には、うつ病の再発や初発のリスクが高まることがあります。そういったことから、2018年9月、北米閉経学会は、ナショナルネットワークうつ病センターの研究チームと共同で、新たなガイドラインを作成しました。

新ガイドラインは、更年期のうつ病の治療について触れており、ほてりを抑えるエストロゲン療法が更年期のうつ病に効果的な治療法であるとしています。

まずは、自分を信じて

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「女性は、医師の診断と自分の症状が異なる場合、自分自身を信じることが大事」とピンカートン医師。もし、担当医が更年期の症状にあまり詳しくないようであれば、別の医師を探してみて。

もうひとつの選択肢として、あなた自身や医師も、その症状が更年期の症状かどうか分からなければ、まず3か月間ホルモン療法を受けてみる方法もあります、とサントロ医師はすすめます。

「これはリスクが低い方法で、3か月後には大抵効果が明らかになるものです」。もし効果があれば、そのままその治療を続け、もし効果がなければさらに検査し、他の病気の可能性がないか調べます。

最も大切なのは、過剰な治療を受けていると感じたり、逆にきちんと診てもらっていないと感じたりするなら、自分の直感を信じること。こうアドバイスするのはキャサリン・マンクーソさん。彼女は、自分が40代の時にこれを分かっていればよかったといいます。

マンクーソさんは、重度の倦怠感と髪の毛が弱くなっている症状を、初期の更年期と医師に診断された経験があります。

それから何年も経って医師を変えた際にはじめて、その医師から内分泌専門医と神経専門医の下で精密検査を受けるように言われました。血液検査において、エストロゲンの数値が更年期を迎えた女性の数値をはるかに上回っていたのです。

そしてMRIを受けたところ、下垂体腫瘍が確認されたのです。「幸い私の腫瘍は成長が遅かったので、薬で小さくすることができましたが、あの時みつかっていなければ、もっと深刻な事態になっていたと思います」とマンクーソさんは話します。

「医師を変えてしまっても大丈夫。それで、あなたの命が助かるかもしれないのだから!」

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