ケイトリン・オオハシさんは、名前からもわかるように日本にルーツを持っている日系米国人。2019年1月に全米大学体操競技会の床演技で10点満点を獲得し、そのときの映像がインターネットで拡散して話題になったのですが、このたび隠してきた皮膚疾患を打ち明けました。

米国のスポーツ専門TVチャンネル「ESPN」が毎年発行している雑誌『Body Issue』2019年版で披露したセミヌード写真では、まれな皮膚疾患「環状肉芽腫(かんじょうにくげしゅ)」のせいで体に小さなリング状のブツブツがあるのがわかります。

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katelyn ohashiさん(@katelyn_ohashi)がシェアした投稿 - 2019年 9月月4日午前10時09分PDT

「体中にあります。打ち身の跡のように見えるものや、完全なリング状のものなど。痛くもかゆくもありませんが、見た人からは『おなか、どうしたの?』なんて言われます」と、ケイトリンさんはインタビューで話しています。

そんな皮膚を「以前は恥じていた」そうで、水着姿の写真を撮られるのも、お腹を出すのも嫌がっていました。でも、環状肉芽腫って一体どんなものなのでしょう? 皮膚科医に聞きました。

環状肉芽腫とは?

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米国希少疾患協議会(NORD)によると、環状肉芽腫は「慢性変性皮膚疾患」のひとつ。小さくて固い、赤か黄色っぽい発疹がリング状に現れる皮膚疾患で、指や関節など一定の部分だけに現れる「限局性環状肉芽腫」がもっとも一般的です。

NORDによると、正確な原因はわかっていませんが、ケガ、日光を浴びる、甲状腺疾患、結核、さまざまなウイルス感染などが原因とするいくつかの説があります。

環状肉芽腫では、「皮膚に炎症を起こしている部分(それが“肉芽種”と呼ばれます)ができるのです」と、ニューヨークのマウント・サイナイ医科大学の皮膚科助教、ゲイリー・ゴールデンバーグ医師。

環状肉芽腫の自覚症状は?

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ゴールデンバーグ医師によると、たいていは小さな赤い発疹がリング状にまとまっているように見えます。「ほとんどの人が数個の発疹だけですが、中には、特に糖尿病の人で、身体中に数百個できる人もいます」

米国希少疾患協議会によると、大きさは1〜5cmとさまざまで、手足や指に現れるケースが多いそう。「かゆみやヒリヒリ感がある場合と、自覚症状がまったくない場合があります」(ゴールデンバーグ医師)

治療法は?

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米国希少疾患協議会によると、普通は治療しなくても自然に消えますが、たいていまた戻ってきます。気になる場合は、ステロイド注射や局所用クリームで治療できます、とゴールデンバーグ医師。ただ、「治療法はたくさんありますが、そのすべてが誰にでも効くわけではありません」

ケイトリンさんは、今では自分の症状を見せることが、自分にとって大切だと思っていると言います。

「隠そうとしている人がとても多い。最近、こう言われたのです。『自分の手から包帯を取って、肉芽腫を見せることができたんです。あなたに勇気づけられたから』と。それはうれしい驚きです。どうして隠さなきゃならないのって思うので!」

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Korin Miller/Gymnast Katelyn Ohashi Reveals Rare Skin Condition—But What Is Granuloma Annulare?/ STELLA MEDIX Ltd.(翻訳)

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