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バナナを皮ごと加熱する「温バナナ」。秋の不調に役立つ理由は?

2019/09/09 05:30 投稿

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なんとなく調子がでない、季節の変わり目。

カフェインを摂ったり、マッサージに行ったり、なんとか気分を変えようとしがちですが、漢方カウンセラーの大久保愛(おおくぼ あい)さんは「心がバテないためには、食べて治す食薬習慣が大事」だと言います。

日本初の国際中医美容師であり、漢方カウンセラーとして年間2000人以上の女性の悩みに応えてきた大久保さん。その経験と、栄養学、腸活、漢方の知識が詰まった著書『心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)には、1週間にひとつずつ、その時季に食べるとよい食材が掲載されています。

1週間に1つずつ 心がバテない食薬習慣

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日々の食事こそもっとも効果のある薬であり、どんなものを食べるかによって心と体に現れる結果は異なるのだとか。

では、夏の疲れを引きずったまま秋に向かうこの季節には、どうしたらいいのでしょうか? 本書からヒントを学びましょう。

漢方でも「腸内環境」は心に大事

漢方では、体質の判断は胃腸の状態の良し悪しに左右されると考えられているそう。「つまり、心と体の健康はすべて、胃腸の状態によって差が出る、としているのです」と大久保さん。

じつは、日本人は昔から胃腸の弱い民族といわれており、体調を整えるには胃腸を整えることが最優先事項。胃腸が弱い理由のひとつとしてアジア圏特有の「ピロリ菌」があげられ、胃酸を中和してしまうことで胃酸の分泌が低下し、腸内環境の悪化につながるそう。

ふたつめの理由は日本特有の湿気の多い気候で、大久保さん曰く「漢方では、湿気の多いときは胃腸の働きが低下する」。体内細菌や気候が起因しているとは驚きです。

「炎症」をおさえることが安定のカギに

では、心を乱す原因はなんなのでしょうか? そのカギは「炎症」にあると本書の中では書かれています。

体にとって必要のないものをとりすぎて胃腸に負担がかかると腸内環境が悪化し、未消化物や細菌、重金属などの有害物質などが体内に吸収されて「炎症状態」が起こります。すると、脳に影響したり炎症を抑えるために副腎や肝臓などの臓器にまで影響。このように著しく腸内環境が乱れてしまうと体の不調となり、心を乱してしまうのです。

そこで積極的にとりたいのが、こちら。

心を乱す炎症がからだの中で継続的に起こることで、心のコントロールが効かなくなっていきます。これらをおさえるために必要なのが次の3つです。

炎症をおさえ、抗菌作用のある「油」 炎症をおさえ、抗菌作用があり、解毒を促す「抗炎症食品」 腸の環境を整える善玉菌を増殖させるための「整腸食品」

『心がバテない食薬習慣』45ページより引用

油の中でも、アマニ油やエゴマ油などのオメガ3脂肪酸、MCTオイルやココナッツオイルなどの中鎖脂肪酸がおすすめ。本書では、毎週の気候に合わせて、これらの食材を分担してとっていく食薬プログラムが詳しく紹介されています。

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バナナは温めて食べるべし

夏から秋の季節の変わり目は、寂しさを感じやすくなり、行動力もダウン。とくに夏の冷房で体が冷え、新陳代謝が落ちている9月は、便秘になりがちに

そこで注意しなければならいのが、「水分の摂取量」だと大久保さんは言います。夏より気温が下がってきていることで、知らず知らずのうちに水分補給の回数が減り、体が乾燥して便秘の症状が出るそう。

腸内環境悪化によりビタミンB群の吸収が低下し、感情を豊かにするホルモンをたくさん作り出せなくなるので、意欲がわかなかったり、悲しくなったり。さらに、エネルギーを作るミトコンドリアの働きが低下して、やる気や行動力がなくなり、ダルさを感じやすい状態になってしまうことも。

そこで、大久保さんが提案するのが、朝の「温バナナ」。作り方はとても簡単で、バナナをレンジやオーブン、フライパンなどで、“皮ごと”トロッとするまで加熱するだけ。

加熱することで「フラクトオリゴ糖」が増えて糖度が上がるため、お砂糖なしでも十分満足感があり、腸内環境も改善できます。皮に含まれるカリウムがバナナの果肉部分に溶け出るので、皮ごと温めるのがコツです。

『心がバテない食薬習慣』189ページより引用

「バナナに含まれる糖類は、すぐにエネルギー源となる単糖類が中心なので、午前中の気力につながります」と大久保さん。

本書には、食薬習慣のほかに季節に合わせた生活習慣や運動なども紹介されているので、食事とあわせて取り入れていきたいもの。毎日の食事で時季に合った正しい食材をとり、年間を通して元気な心と体を手に入れたいですね。

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心がバテない食薬習慣 ]image via shutterstock

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