枕のフィッティングをしているときに、「いつも両手を上げて寝ているようなのですが、この枕でいいですか?」と聞かれることがあります。
そういう人は多くの場合、肩がこっています。両手を上げてバンザイをすると首や肩の筋肉がゆるむので、楽に感じるのです。
私もそうです。バンザイ寝をしたくなるのは、長時間パソコン作業をしていて呼吸が浅くなっているとき。両腕を上げると縮こまっている胸が開いて、呼吸が深くなるからです。
とはいえ、私がバンザイ寝をするのは寝始めの5分ぐらい。この姿勢で長時間寝てしまうと、不調を覚えることもあります。何より、腕や肩が冷えて血行が悪くなり、逆に肩こりがひどくなってしまいます。
対策としては、寝る前にストレッチをして首と肩の筋肉をほぐしましょう。そして、体に合った枕を使うこと。枕が自分の体に合っていれば、肩や首の負担が軽減されます。
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三橋美穂(みはし・みほ)
快眠セラピスト・睡眠環境プランナー。寝具メーカーの研究開発部長を経て、2003年に独立。これまでに1万人以上の眠りの悩みを解決してきており、とくに枕はその人の頭を触っただけで、どんな枕が合うかわかるほど精通している。日本語版を監訳した『おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本』(カール=ヨハン・エリーン、飛鳥新社)はシリーズ累計100万部を突破。NHK「あさイチ」など、テレビ番組の出演多数。